Kevin VanDam Jerking Style

 たぶん、フィッシングエルモに行って「KVDのジャーキングタックルはこうだけど、どうなの?」的な話は、普通のアングラーはモヤモヤ感が残っている気がしたので、あくまで何となく求められている気がしただけですが、KVDのジャーキングスタイルについて書いてみたいと思います。個人的にはジム・ビターがオリジナル・起源のヒロイズムスタイルが好みだと先に言っておきます。Timmy Hortonとヒロ内藤さんのスタイルを比較して紹介します。
http://beatour.exblog.jp/7596176/ とりあえず英語ソースがメンバー専用になってしまう気がするので、日本語で重要な要素だけ書かれた記事を紹介しておきます。特に許可は取ってませんが問題はないでしょう。
 動画はVersusというスポーツチャネルで放送されたものの抜粋で、Bass Pro Shops のDVD "The Bass Pros Season Three" と同じものでしたので紹介しておきます。このDVDの詳細をいずれ紹介したいですが、話している英語さえわかれば、1月1日に紹介した日本のバスプロの知識のシャットアウト具合から、日本人の普通のアングラーであれば目から鱗な知識が紹介されています。その中のコーナー"Art Of Angling"ではRick Clunnによって、どう考えてアプローチするかのといったことも学ぶことができます。

 基本的にKVDがジャークベイトを解説する時はスピニングが多いです。ベイトキャスティングタックルでジャークベイトを使用して釣っている動画は、KVDコレクターになりつつある自分でも http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-27.html で紹介したDVD"KEVIN VANDAM Classic PATTERNS for Tournaments"しか知りません。前述のバスプロショップスのDVDでも4作全てチェックしていますが、ジャークベイトを使用した釣りは全てスピニングタックルです。唯一4本目のDVDでジャークワームの釣りにベイトキャスティングタックルを使用しています。
 そんな彼のジャーキングの釣りで、一番重要な、注目するべき点は彼が使用する時期が限られていることです。フィッシングエルモで普段言われているジャーキングは四季を通して、様々な状況で対応できるようなロッドワークの釣り全般の本質をついています。その忘れられている本質抜きにしてケヴィン・ヴァンダムのロッドワークを真似たところで所詮真似事に過ぎませんと言えます。むしろ少ししか書かれていませんが、「もし濁りが入っているような水ならばリップレスクランクを使用する」と書いてある方をKVDはメインに釣っていっている偏見があります。彼にとって他の季節はスピナーベイトやクランクベイトの方が効率が良いのだと思います。それでもKVDのロッドワークの釣りを見れば、頻繁にスピナーベイトでもジャークしています。
 彼が主にジャークベイトを使用するのは春先のプリスポーンやその前段階で、キレを出していくような釣りでは最も難しい時期です。むしろキレを殺してレンジアジャストといった釣りで釣っていく方が効率が良いシーズンです。ここでピンとくる方ならもうおわかり頂けたと思われます。レンジアジャストのために細い8-10lbライン、ロングロッド、そしてフロロカーボンライン、サスペンドタイプでキルで食わせるといったところです。フローティングタイプはウィードの上を釣る時に便利で、ウィードなどのカバーが原因で、浅いレンジのそれしか使用できないからだと思っても間違いないと思われます。
 Timmy Horton の組むタックルもほとんど同じ考え方で、66MかMHのロッドに6:1クラスのリール、10lbフロロカーボンで、やはり冬から春にかけての、最高では8~10秒ぐらいキルを入れて誘う釣り方です。つまりレンジアジャストでバスがストライク可能な場所まで持っていってあげて止めて釣るわけです。
 また「多くのバスプロ達がジャークベイトに求めるのは、そういったレンジが深い側の釣りだったんですね。」とARCになぜ短い方のリップを付けなかったのかと内藤さんに聞いた時に帰ってきた答えがあります。Foxy ShadやFoxy MomaといったKVD発祥の人気カラー、新色がASDRBにしか採用されないのも、そういった理由によるものだと考えられます。
 加えて言うならば、KVDはラインについて、ラインストレッチや太さによってルアーのアクションが変わることや、沈下率が変わることなど全て理解した上でタックルを組んでいることが、彼の著書に色々と書かれていることからも伺えます。ストライクキング社のシリーズ5を10lb(Bass Pro Shops製なので日本規格で12lb)フロロでロングキャストすると12ft,12lb(14lb)で10-11ft,14lb(16lb)で9-10ftとラインを1サイズ上げると1ftぐらい潜行深度が変わる。そしてルアーの動きも細い方がワイドにウィグルするといったことが書かれています。その中のジャークベイトの項目でも、彼にとって8lb(日本規格で10lb)がマジックナンバーで、重いジャークベイトには12-14lb(14-16lb)を好んで使うが、これは小さなジャークベイトには6lbが良いという意味ではない。ラインが細いとそのラインストレッチと潜っていくことがアクションへの問題になると述べています。そして、大きなジャークベイトは動きも従って大きいので、20lb(22lb)ラインでも糸の太さによるウィグルアクションの犠牲が出ない程度に、ウィードの上の浅いレンジを引くことができるとも書いています。
 彼は一流のアングラーなわけで、バスボートに乗って様々なタックルを持ち込んでいるわけで、特定の時期の特定の釣り方に合わせたタックルを組んでいるわけです。
 個人的には2005 CITGO Bassmaster Classicのタックルの組み方に長い間、疑問を持っていました。
http://sports.espn.go.com/outdoors/tournaments/classic/news/story?page=tourn_05_Classic_day3
 スミスウィックの浮力が(現行に比べて)高いらしいオールドログを使用した時のコメントで"it enabled him to pop the lure erratically just below the surface."と言っているのですが、使用したラインは沈む傾向のあるフロロカーボンを使用しているのです。
正月そうそうディスったhttp://www.imakatsu.co.jp/_top_secret/view.php?id=267こちらにも引用文のその動きがどうとか書かれています。正直この人はジャーキングではなくリッピングという方法しか見出せなかったみたいなので、放っておきます。
 夏場の試合でキレを上げて釣った方が効率が良かったのではなかろうかという状況で、彼の使用したタックルはフロロカーボン8lbだったはずです。ラインを細くすれば、ラインストレッチが出て、より深く潜るからそれは望ましくないと彼の著書に書かれていることからも微妙に矛盾するわけです。しかし、あえてその8lbフロロカーボンだからこそ出来た深さまで潜らせて、浮き上がりの速度を調節していたと考えるのはどうでしょうか? ラインストレッチに関してはモノフィラメント8lbより伸びないですが、モノ20lbに比べるとやはり伸びます。しかし、そのラインストレッチですら彼の計算のうちに入っているのではないかということです。というかKVDがラインストレッチとアクションのキレなどの関連性を考えていないと思い込む方が難しいのです。
 スナップ1つで、直結はもちろん、スプリットリングに結ぶのとも違うし、スナップ+リングも違うアクションをするといった観察眼の持ち主です。ジャークワームで細い糸だと沈下姿勢が頭を下げて沈むから、アクションさせにくくてもラインサイズを上げて沈下姿勢を水平にしてフォールさせるようにすると言う彼がです。そういった微妙な違いぐらい理解してその場の魚の状況に合わせていけると考えるのが普通ではないでしょうか。
 この試合、皆サイズが上がらなくて相当苦戦し、ほとんどのバスプロ達がフィネスフィッシングと、スピニングタックルでワームをやっていたタフな中で、一人ジャークベイトを使い優勝したわけですから、そのあたり、人とは違うアプローチをかけたと考えるのもおかしくありません。あくまで仮説ですが、そのレベルで戦っていないと今の成績は残せないだろうと自分は考えています。

 このように彼のジャーキングテクニックは完全にルアーのことを知っていて、それに適した道具を見つけ出す、全て理由付けできるレベルで組んで、そして釣果をしっかり上げてくるというのが限りなく正解に近いと思います。彼の経験値レベルは最高峰のエリートシリーズで通用するものですから、サンデーアングラーが敵う相手なのでしょうか?(笑) それでも個人的にどの時期でも対応できるロッドワークの釣り全般は、そのKVDを唯一超えることができる技術なのではないかということに同意しています。

 その技術というのがヒロ内藤さんが紹介したジム・ビッターをオリジナルとしたジャーキングです。身長が6ftもあるジム・ビターでも5フィート半のロッドしかそのテクニックに使用しなかったと言われています。そのショートロッドというタックルセッティングのみで生むことができるジャークベイトの釣りです。何度もここでも言っていますが、6ft4inで50cm以内を5段引きという、トゥイッチング的な刻んで動かすということが、不可能とは言わないけれど非常に精神的、体力的に辛いのは確かです。もう6段、7段はやる気が起こりませんでした。しかし、ショートロッドではその刻んでいくことが容易とはいかないまでも、誰でも練習すれば十分可能なレベルとなるのです。この釣り方にハマってしまったが最後、浮いてきた魚を見てしまえば延々と1日中ジャーキングしていられるぐらい面白い釣りなのです。
 しかし、ロングロッドでこれらの釣りは不可能ではないものの、操るルアーのアクションの多様性が生かせず正直ツマラナイ釣りにしかなりません。この釣りの面白さを体感するなら是非とも6ft以内のロッドでするべきです。
 ジャークベイトを操る幅を広げ上達していくと、バスがアクティブな時期のキレを出すアクション、タフな時のキレはないが大きなロールアクション、サスペンドでレンジアジャスト中心のまったくキレを出さない釣りといったジャークベイトの全シーズンの釣りはもちろん、ヒロ内藤さん、KVDも行っているスピナーベイトやリップレスクランク、クランクベイトなどリトリーブメインの糸張りの釣りにもロッドワークを加えていくようになるなど、様々な釣りに対応できるようになるわけですから、見て見ぬ振りをするのはもったいないと思われます。
 基本に忠実に50cmを1ジャークで動かしていくという練習は非常に重要だと、経験しているからにはお伝えしておく義務があるように思います。

 蛇足ですが、個人的に提唱し続けたいロッド体格論的に6ft2inのKevin Van Damが6ft10inロッドまでしか使用しないとすると、自分の身長に8in追加したロッドあたりがジャーキングの釣りには限界なのではないでしょうか。自分の経験上、彼がジャーキングで使用すると言っているQuantum Tour Edition PT KVD Signature Series 6ft10in MHでジャーキングは、正直体力的に辛くてやりたくないといった感じでした。あえて無理をして肘を壊すこともないですから、無理しない方が良いと思いますが、前述の体格論を引き合いに出すと自分の限界は6ft5inか6ft6inなのだと導けます。やはり6ft10inは自分の体格的に難しいのだと納得させる理由としての、経験ベースのリソースとして捉えたいと思います。

 最後にKVDのジャーキングが普段エルモでいわれるロッドワークと意味が微妙に相違するということがわかって頂けた前提で、彼のその釣りの幅広さに驚いて頂いてこのエントリーを終了します。
 ジャークワームの釣りですが、アイディアとそれを試す探究心が、自分の中でヒロ内藤さんとクロスオーバーする部分もあって彼を注目し続けているような気がしないでもないです。イマカツとその信者の言い方で言えば、「ヒロ内藤さんとKevin VanDamは自分の中のです(笑)」。軽々しく口にするあたり明らかに自分好みの言い方ではないですが。このエントリーの内容で色々と気がつくことがあったら幸いです。

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There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
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