自由が重すぎるのさ、たえきれず逃げだすなよ。使い古した歴史の英雄を葬り去れ。

 Elite SeriesにしてもClassicにしても誰も話題にしていないときほど、個人が楽しむには適しているという偏見があります。なぜならショーモナイ分析と横やり、ショーモナイ道具がどうのとかいった余分な情報が自然と入ってくることがないためです。このクランクベイトは他とは違うだの、オールドだからどうだのとか、そんなこと言っているからいつまでたっても初心者以下の何かのまま存在することになるのです。
 さて誰も話題にしなくなり、魚が釣れ始める今時分こそ誰も注目しないであろう新しいメディアを目指していることが伺えるMajor League Fishingについて久しぶりに取り上げてみましょう。
http://www.majorleaguefishing.com/default.aspx
 視聴権利でもあるBASSPASSが切れていたので、Florida州Lake IstokpogaはDVDで購入し視聴しました。安定しない回線で見ると映像が低画質になるといったことが無くなること、前後数秒単位で映像を戻しやすいのがdiscの利点です。しかし、4枚組といったある程度コストもかけているようなので売れなければ次のパッケージ化は無いことが明白です。
 いずれにしても、B.A.S.S.にしてもFLWにしても大きな体制側に取り入れられた者勝ちといったバス・フィッシング・トーナメントの状況を色濃く反映している団体または形式であるように感じられます。どこぞの自称じゃーなりすとさんとやらはB.A.S.S.に入り込もうとして見事に失敗していましたが、結局入り込んでしまえば安泰という状況は80年代を切磋琢磨してきた本来の競技性を失わせている、言い変えれば生ヌルい現状を生みだしています。Rick Clunnなんかが既にこの現状に対して「自動車にボートの燃料費を稼ぐためだったこともある昔とは違う。」と言っていたりします。
 何が言いたいのかというと、どこの国に行ってもトーナメントや団体なんていうのはそういった利権でしかないということであり、多くのバス釣り好きを自称する連中が夢見ている楽園、夢の国なんてどこにも存在しないということです。そこにあるのは、Elite Seriesで言えばElite枠という100数名だけが持つ既得権益争いしかないのです。

 さてトーナメントなどという多くの連中が悪い商売をするためだけに存在させているものに希望や夢を持っていたのだとしたら、それを冷笑的にぶち壊したところで本題に移りましょう。
 釣りが自然相手のものであれば、トーナメントも自然相手の競技になるのか、考えたことがあるでしょうか。釣りをするだけであれば確かに魚こと自然相手になるでしょう。しかし、トーナメントとなると魚だけではなく人が相手になるということを忘れてはいけません。むしろ釣りを競技化している時点で、相手は自然ではなく人になっているという主張です。2012と2013でSummit CupとChallenge Cupを2本づつ計4本の映像と、それまでのESPN製作のBassmasterも含めて言えることですが、この水準までいってしまえば魚と対峙しているというより人と人または自分自身の精神的な面と戦っているようにしか見えないということです。
 まず最初にメンタルの話をしますが、その中でもアメリカ人特有というか西洋系の人間特有の直情的な怒りについて説明しておかなければなりません。TV製作上、怒りをあらわにしている映像というのはすぐ見てわかりやすいことからエンターテインメントの一部としてしまっている、そのように編集しているというのも事実です。しかし、根本的にもっと文化的な差異としての怒りの表現というのが日本人のそれと全く異なっているということも考慮する必要性があることを主張したいと思います。実際に知人にそういった直情的な、体系はいかにもなBobby Lane, Chris Laneのようなアメリカ人がいるので個人的にはよく理解しているつもりです。彼らのような性格を持つ者は、一度怒ると本当にモノにあたったり、唾を吐き、暴れだします。これを決して悪い意味で捉えて欲しくないというのも当著者の主張の一部です。それはまごうことなき文化の差異です。個人的な分析としては人種というよりはその文化圏内に所属しているか否かの違いであるとしています。それでも手放しで肯定しろという意味でもなく、あくまで中立的に見て欲しいという意味です。仮に公共の場で暴れだすと通報されて警察官によって地面に制圧され手錠をかけられパトカーで連れて行かれたりします。もちろんそれも普通のことではありませんが、度々起こっている現実であるという認識が日本に在住している分にはなかなか現実感の薄いことなのではないかという前提から、そのような彼らの態度をあまり理解できないのではないかと言っているわけです。理解できないという言い方が非常に難しいわけですが、単純に何も考えずに彼らの態度に不快感を持っているとすれば、それは文化の差異による障害、ギャップが発生している可能性について再考するべきだということです。実際にMajor League Fishingの番組内では、Bobby Laneが勝ち残れずにロッドとリールを湖面に叩き付けたり唾を吐いたり、Ikeも残れず最後の数分を残してfour letter wordsを口走ったり同じくモノにあたっている映像があります。Ikeなんかは怒ってロッドを折ったり湖面に叩きつけたりすることの常習だったりします。昔Kevin VanDamも道具を湖面に叩きつけた映像を残したことがあります。当著者的には、ここでシニカルに「奴らは野蛮だから」と言い放ちますが、それは先に述べた文化の差異を理解した上での発言であることを忘れないで欲しいところです。つまり彼らの直情的な行動というのはある意味避けられないことですし、映像的な派手さにつながることもあって本国では一部エンターテインメントとして受け入れられているという部分に戻るわけです。もちろん本国にもその態度を咎める人もいますが、その咎め方は日本のそれとは全く違った雰囲気や意味を持つということも文化の差異を理解しようとするためには必要な知識です。従って、感情表現という面で自分と全く別であるからといって排他的に見てしまうと結局その大切な中身が見えてこないことがあるということです。
 この文化ごとの感情表現の差異を理解した上で、簡単に怒りをあらわにすることが釣りにおいてどう影響するのかといえば、想像通りかと思われますが悪い方にしか影響しません。Lake Istokpogaでは久々にKevin VanDamがイライラしているのが伝わってくる映像があります。純粋なflorida largemouth bassを狙わなければならないわけで、northern largemouth bassより学習能力が高いという魚の習性上Kevinの得意なpower fishingこと速度のある釣りを有効に使えなかったことがそのイライラの原因だったわけですが、先に述べたように昔だったらロッドとリール一式を湖面に投げつけていただろうなという状況で強引にでも落ち着こうとしてカメラに現状説明をする映像も見られます。反対に、リアルタイムで自分の順位が逐一確認される状況で最下位であってもイライラすることなく着実に釣果を出そうとする、このとき初出場、2014 Classic WinnerであるRandy Howellなんかも見られます。先に述べたようにBobby LaneとIkeは完全にメンタル面を乱して暴れるわけですが、その乱れ具合はそのままElite Seriesの順位に反映されてはいないでしょうかという仮説を立てたいところなわけです。メンタル的に調子の良い年間、または個別のeventでは勝てるけれど、メンタル的に外すとそのまま何も立て直すことなく順位を下げるだけ下げるという、魚・自然相手のフィッシングではあるけれど、個人または人のメンタルが非常に色濃く反映される個人スポーツという見方ができるのではないかという仮説です。これがある程度の水準を超えてしまえば、フィッシング・トーナメントというのは人と人、または自分自身との戦いになるという最初の主張の根幹です。
 その仮説を元に話を進めますが、メンタルの弱さにも色々な種類があります。Ikeのそれは最も単純に直情的な怒りをあらわにする方法です。Lake Istokpogaでは見れませんでしたが、Aaron Martensはスポットが他者とぶつかって直情的な怒りをあらわにすることもありますがロッドを丁寧に並べたりする神経質な性格からくる自信のなさのような弱さが見てとれます。Ikeも同じfinesse fishingを得意とするところがありますが、ロッドが散らかっていても平気か否かなどこの2名で比較するとその根本的な部分に差異があるように見えます。ついでに2位が多いと言えばEdwin Eversを挙げなければいけないでしょう。Lake IstokpogaのWinnerに言うのもなんですが、American Footballをやっていた所以なのか、フッキングミスなどで計算が狂いだすと止まらない印象があります。アメリカン・フットボールは1点づつ重ねていくサッカーと違って得点で逆転勝利のあるゲームですから、そういったメンタルも持ち合わせているという意味で比較的安定していると見ることもできます。しかし、トップで終われずに2位に落ちてしまうあたり間違いなくメンタル的な何かがあるのは間違いないという見方を当著者はしています。AOYを獲得したことがあるのに、またはAOYを獲得した翌年名前すら見なくなる人達を、年齢による衰えを除いて、そんな魚や釣りそのものではなくメンタルから見てみると納得のいく人達が数名存在してはいないでしょうかと言ったところでそこまでElite Seriesを真剣に見ている人なんて日本には居ないという偏見があります。
 さて、今回の件から賢者が学べることはメンタル的に崩れると何も好転しないということですが、それに加え感情表現にも文化的な差異が存在し自国の文化圏では考えもしなかったようなトラブルがそれによって引き起こされることもあるということです。言い変えれば、愚者はこれらを全て自分の身にふりかからなければ理解しないし学ばないということです。他人の釣りの映像を見る必要性や意味ぐらい自分で判断できなければそれは愚者と変わらないですし、知性面での奴隷でしかありません。
 テキトーな記事が蔓延しそうな日程に普通の投稿を混ぜるあたりに当ブログのタチの悪さがあります。

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No title

MLFネタでとても嬉しいです。

Istokpoga編は大物を期待しながら視聴しました。
個人的には、釣れない中でKVDさんがスピードを落とさない釣りを展開し非常に苦しみながらもそこそこのスコアを出したのが印象深かったです。

今回の記事では、過去にAOYを獲った選手のぱっとしないスコアの原因について納得することができました。
アイコネリやスキートリースなんかが全然振るわないのがずっと不思議でした。
私は技術面のみで選手のことを考えていたのでメンタルの重要性に気づいていませんでした。
やはり競技として参加する以上、相手は魚じゃなくて人間になって来るのは当然のことですよね。
見落としていたことが恥ずかしいぐらいです。

いつもありがとうございます。

Re: No title

コメントありがとうございます。
 Kevin VanDamは個人的な見解では、随分釣り全体のスピードを落としていたように見えました。たぶんリトリーブ・スピードのことを仰っていると思うのですが、そこではなくボート・ポジションの移動を随分減らして何度も何度も同じような場所に、確か10 yardsぐらいと言っていた狭いスポットへキャストとリトリーブし続ける釣りも見せていましたしインタビューでも言っていたことから、彼の言うpower fishingとは反対の性質を持っていると考えています。見直すことができれば、その点だけに注目して見直してみる、または他のKevinの映像と比較してみるとまた違った印象を持たれるかもしれません。

 メンタルについては個人的に選手ごとに以前携わっていたスポーツについても注目していたりします。アメリカン・フットボールが多いのですが、アメリカン・フットボールというのは多種多様なフォーメーションをいかに覚えるかというゲームでもあり、得点も複数点ありますからそこで生成されたメンタルというのも何らかの影響があると考えています。さらに、キャスティングの釣りはもちろん体力的な問題も大きいのですが、その釣りの戦略の組み立てという面での頭脳、Kevinがsportsillustratedで指差していた先が重要になるというのも忘れてはいけないことだと思っています。そういった意味で、頭脳と体力を使うゲームとしてアメリカン・フットボールというスポーツは非常に似たところがあると考えているのですが、思考としてのoffenseとdefenseなどまだまだ個人的に研究したいことが山ほどあります。
 厳しい言い方をすると「相手が自然なんだから」というのは体の良い言い訳でしかないというのは、どんな厳しい状況でもある程度のウェイトを持ち帰ってくるアングラー達がいることから、いずれは理解しなくてはいけないことなんですよね。
 最後に、メンタルの強くなかった人が勝つといった成長した一面を分析してみるのも楽しみの一部だったりするのですが、何せ「昨日と今日は別の日なんだから自然に再現性は無い」などと「相手が自然なんだから」という言い訳をしつつウィニングベイトや秘密の○○については興味を持ったり、本文のことなんか一切理解してくれない人で溢れている現状に主張するのは難しいところですので、敢えて今回のような投稿をしてみた所存です。
 釣りは自然とではなく自分との戦い、最後は己のメンタル、頭がものをいうなんて、まだまだ信じてもらえそうにありません。
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arb1200

Author:arb1200
There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
Curation which is the definition of my blog.
http://twitter.com/#!/arb12001

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