A little learning is a dangerous thing

 古い資料を見ながらも合間を見て様々な科学的根拠に基づく資料、論文を読み返すとアングラーたちの疑問が科学者によって解明されてきていることを実感します。例えば、ラージマウスが何色を見ることができるのかといった疑問から、当時は青色が見えないのではないかといった仮説も立てられていました。そこでBill Danceは最初の反論をしました。彼は青色のワームでも釣果が出る、違いが出るといったことをアングラー目線でその仮説の修正したのです。あくまでアングラー目線ですが、青が見えないという仮説への反論という仮説を出したのです。非常にclever/賢明なアングラーであるということが伺えます。現在、ラージマウスの色に対する可視範囲は視細胞・錐体細胞の反応から科学的に説明可能となっています。このように証明されていないが、観測に基づいた反論というのはあってしかるべきですが、証明されていることへ反論しても意味がありません。一体何が言いたいのかというと、何が証明されていて、何が証明されていないのかということを理解するためには、必ずなにがしかの方法で勉強しなければならないということです。証明されていないことに対しては仮説を立てられますが、証明されてしまっていて反論のしようがない論文に対してどうこう言うのはナンセンスです。もちろん証明されているかのように見えて実は不備があったということも学問的によく起こっていることですが、そもそも学のない人がそれを指摘しようがないということです。


 さてFalcon LakeにてElite Seriesが開催されアフォな大型の魚の話題が出る前に科学的な情報を掲載しておこうと思います。元ネタはBassmaster ClassicでWar Roomを担当していたJay Kumarのサイトの1ページです。
Science Follow-up: Big (Male) Bass Spawn Earlier
July 31, 2012 By Brian

Ridgway, M. S.. B. J. Shuter, and E. E. Post. 1991. The relative influence of body size and territorial behaviour on nesting asynchrony in male smallmouth bass, Micropterus dolomieui (Pisces: Centrarchidae). Journal of Animal Ecology 60:665-681.
(オスのスモールマウス・バスの体の大きさと非同時性のネストのテリトリー行動の相対的影響。)

「観測されたほとんどのネストをつくるタイミングの変動は、オス個体のサイズとネストをつくる直前の魚のthermal history/熱履歴(50°F・10℃以上の温度の日数)に一定の関係があることが明らかにされている。大型のオスは小型のオスより[熱履歴の日数が]さらに少ない日数でネストをつくる。大型のメスたちは同様に小型のメスより早い段階で産卵に現れる。」


Baylis. J. R.. D. D. Wiegmann. and M. H. Hoff. 1993. Alternating life histories of smallmouth bass. Transactions of the American Fisheries Society 122:500-510.
(スモールマウス・バスの交互式の生涯。)

「大型のオスは小型のオスよりも季節の早い段階でネストをつくり産卵するということが、Ridgwayとその他の人によってa Canadian population of smallmouth bass(1991年)でも報告されている。」

「高齢、大型の魚が産卵期の前半でほとんど全てネストを作ってしまう一方で、産卵期の後半に構築されたネストは3-4歳の魚によって守らる。」

「(1) 大型のオスは小型のオスより繁殖期の早い段階で産卵し、通常は小型のオスより年齢が高くなる。我々はこの関係性をNebish Lakeでオスのsmallmouth bassで観察した。他の研究者もsmallmouth bassとlargemouth bass Micropterus salmoidesの実験条件下での両地域の個体から同様の関係性の証拠を提供している。(Carlander 1977; Ridgway et al. 1991; Goodgame and Miranda 1993)」


Mirandaa, L. E.. and R. J. Muncya. 1987. Recruitment of Young-of-Year Largemouth Bass in Relation to Size Structure of Parental Stock. North American Journal of Fisheries Management 7:131-137.
(未成魚のラージマウス・バスの親から受け継がれ採用されるサイズ構成の関係性。)

「体重の比率を卵巣に集約させた成熟度の尺度は、産卵するその時とlargemouth bass(Micropterus salmoides)の親のサイズの関係性を、2つのMississippi reservoirsにて観察するために使われた。その成熟度は産卵前に増加し、最大値に達した。そして卵が産み落とされると減少した。その最大値は産卵が開始されると解釈された。成熟度の道程は時間にせかされ、体長によるグループに従い、大型の魚から[成熟度が]高指数に到達し最初に産卵することが示された。」

「我々は大型の成魚であるlargemouth bassから先に産卵を始めることを自明のこととして仮定したならば、孵化した魚を捕食する食魚性となるまでの有利な準備期間を持つこととなり、大型の幼魚を生産することとなる。」


Goodgamea, L. S.. and L. E. Mirandaa. 1993. Early Growth and Survival of Age-0 Largemouth Bass in Relation to Parental Size and Swim-up Time. Transactions of the American Fisheries Society 122:131-138.
(親のサイズと泳ぎ上がる時間の関連から見る0歳のラージマウス・バスの早期の成長と生存競争。)

「大型の成魚たちから産み落とされた幼生たちは、小型の両親から生まれた幼生たちの同じサンプルを採取した日と比較してはるかに多くの日々を過ごしており、それは大型の成魚が早く産卵することを示唆する。」

「我々の結論は大型のlargemouth bassの成魚は平均の産卵期よりも前倒しされることから保護すること提案する。従って、未成魚が体長の増加を達成するのは生まれてから最初の1年の終わりとなり、場合によって彼らは1歳となる。」


A. J. Gingerich and Suski, C. D. 2012. The role of progeny quality and male size in the nesting success of smallmouth bass: integrating field and laboratory studies. Aquatic Ecology 45:4:505-515.
(スモールマウス・バスのネストの成功率における子孫の質とオスのサイズの役割。)

「オスのsmallmouth bassがネストで彼の子孫を独立してうまく育てたのは、ネストをつくる早い段階で大型の個体たちによるものだった。そして守っていた卵にコルチゾールが集中し増加するとオスによって彼らの子孫は時期尚早とされて見捨てられる。」



 最後に、なぜbassを含む大型の魚が早い段階で産卵するのか、生理学に基づいて調査され理論化された研究です。


Cargnellia, L. M.. and M. R. Grossa. 1997. Fish Energetics: Larger Individuals Emerge from Winter in Better Condition. Transactions of the American Fisheries Society 126:153-156.
(魚のエネルギー論: 大型の個体には冬に状態の良さが現れる)

 彼らの研究では2つのシナリオを識別することができていない。片方か、または両者のいくつかの複合か、結論は同じとなる。

>より大きな魚は、より多くの「脂肪」エネルギーを貯蔵している(生化学的に「脂質」、これは重量1個あたり、タンパク質と炭水化物を比較しても2倍以上のエネルギーがある。)。
>より大きな魚は、代謝の観点から、冬の間小さな魚と比較して、エネルギーの貯蓄を単純に消耗しない。彼らはエネルギーの使用という視点からより効率的に生きている。

 他にもいくつかのシナリオが存在しますが、研究者たちはそのほとんどが十分信用に足りる厳格な手法であるということを疑っています。しかし、彼らの事例による関係性は多くのbassersにとって経験済みであることが興味深いところです。

「大型の個体は冬の間に捕食すると考えられている。」ー 一般的にbassの代謝がゆっくりと最小値になるという指摘は信じられ、認められていました。もし低水温期に完全に捕食活動を止めてしまうことがないのなら、我々は完全に氷結したり、一部が凍る状態で多くのbassを捕えることができることを知っていることから、その理論に少し懐疑的になります。釣れてくるそれらの魚は通常"keeper"サイズかそれより大型の個体であるからです。

「大型の個体は小型の個体より氷が溶けた後の早期に捕食活動を始める可能性。」ー 同様に、氷が溶けたすぐ後にbass seasonを始めた人々は1年の始めの方で大型の魚が釣れることを関連づけることになるでしょう。一般的に、この期間は小さなbassはわずかしか釣れません。

「大型の個体は捕食のリスクが少なくなる。彼らは小さな個体より多くの捕食対象を消化できることから、従って冬にも多くのエネルギーを蓄えられる。」ー これは古い格言にあるeat or be eaten/食うか食われるかということです。もしあなたが大きければ、食べられるリスクが減り、それ故に負の影響による恐れがないことでより自由に頻繁に捕食することができます。例えば、'If you can’t run with the big dogs, stay on the porch' (and possibly starve).’[idiom: もし他の者たちについていくことができなければ、それを達成しようとしないこと](そしてたぶん餓死するでしょう)ということです。




Reference
http://bassblaster.bassgold.com/science-follow-up-big-male-bass-spawn-earlier


 メスがネストをつくるなんてこの辺りの論文を読んでから、科学的な手法に基づいて論破してから言うべきです。もっと言ってしまえば、調べればこのようにいくらでも手掛かりとしてさらなる上の水準の知識に辿り着こうとすることができる資料なんていくらでもあるということです。ここに示した資料は全て具体的に調査可能な情報が付いているわけですから、論文であってもコストはかかるかもしれませんが請求すればきっと入手可能です。
 調べればわかることを調べもせずに諦めてしまうことに対して、それは個人の判断ですからどうこう言うつもりはありません。そのような人々はただの愚者として扱えば良いだけです。しかし、調べればわかることを調べもせずに諦めた上で、妙に科学や理論に食って掛かってきて、ショーモナイ似非科学や非科学的なことを言うような連中は大嫌いです。科学だって先に示したようにいくつかのシナリオがあるが、科学的に詳細に識別できないことから未だ仮説としてしてしか扱えない理論などいくらでもあります。しかし、それを諦めてしまってはどうしようもないのです。大事なことなので何度でも言いますが、先に言うように個人的に諦める分には何も言いません。個人的に諦めたからといって全てを否定するかのような態度は、それに真摯に取り組む人たち、例えば研究者たちに対してとても失礼だということです。従って当著者はそんな科学を蔑ろにするショーモナイ連中が大嫌いです。タイトルにもしたことがありますが「役立たずが手前の無能を棚上げして愉快に生きようとしたら、あっという間にマーチ好きなバカが一匹できあがる。」ということです。言い変えれば「ほら、群れることでしか、派閥をつくることでしか何もできない、名のある権威にゴマスリといった連中って釣り業界にもいるでしょ?」ということです。そんなミーハーなショーモナイ人たちが当ブログの定期読者であるはずがありませんが、世間では当著者が軽蔑するそちらが多数派です。


 さてcortisol/コルチゾールというのは、人がストレスを感じて過剰に分泌されるとPTSDにつながると言われる物質ですし、ラージマウスが人に釣られたときのストレスによっても生成されます。
 誰もまともに読んではいないでしょうが、これの"Pain and Stress"の項を読んでも出てくる物質名です。釣られた魚のストレスが時間経過と共にどうなるかなど学術的に書かれています。そのコルチゾールが卵に集められるとその卵はオスに守られることがなくなるというわけですから、卵にコルチゾールが集められる条件を生理学的な視点で探してやれば良いわけです。
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10452-011-9371-y?LI=true
 きっと当著者以外触れることもないでしょうが、その論文の冒頭を読むことができます。全て読むために購入したとしても$39.95です。そのページのコメントに英語で「コルチゾールが卵に集まる前提条件は?」など質問を入れてみるのも学習方法としては間違いではありません。そうです、釣りと同じで、学問というのも最終的に自分がどの水準まで理解したいのかという、己の判断によってその水準が決まるのです。

 今回のエントリーで大型の魚が生息する条件として「大型のオス」が関わっているということを理解しなければならないわけですが、こんなことも知らずに大型だからメスとか言っている人たちが9割以上だという偏見があります。大型の魚が生育する条件としてオスが大型であるという前提ありきであれば、サイズが大きいからメスなどという曖昧な基準による判断はできないということです。オスを見分けたければ"nesting"状態を目視すれば良いだけです。大事なことなので何度でも言いますが、一番最初に反省するべきは己の知識不足だということです。Falcon Lakeで釣れるであろうbig fishに対して、学のない、馬鹿げた記事、コメントがどのように綴られるのか楽しみにしようではないかという挑戦状でした。

Post a comment

Private comment

Profile

arb1200

Author:arb1200
There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
Curation which is the definition of my blog.
http://twitter.com/#!/arb12001

Latest journals
Latest comments
Monthly archive
Category
Latest trackbacks
Favorite
ジャークベイトの基礎/定番 ARB
定番2 Long A 14A
BOMBER ボーマー Long"A" ロングA B14A

BOMBER ボーマー Long"A" ロングA B14A
価格:820円(税込、送料別)

 もっとも安定したアクションを生みながら、もっとも頑丈に作られているロングA。  ARCについて「多くのバスプロ達が求めたのはゾーンが深い方のルアーだったため、リップをディープダイバーのものにしてあります。」ヒロ内藤



Test ad
Mail form

Name:
Mail address:
Subject:
Body:

Poll Question
Link
Reference
Favorite 2
Display RSS link.
Friend request form

Want to be friends with this user.

Favorite 4