Truth has a scratched face

http://www.bassmaster.com/video/classic-press-conference
 見事にライター泣かせなことを言ってくれます。Mike Iaconelliが言ってしまった"classic pre-spawn pattern"という言葉です。プラクティス期間の降雪、そして3日間の水温45°F(7℃)台でそれはあり得ないわけで、真意を汲み取る必要性があるということです。彼らがよく言うpositiveという捉え方をするならば、書くことが増えて喜ばしいことではあります。
 英語が聞き取れない人の罠となるであろう言葉は、まずBrandon Palaniukが言いました。釣っていた場所を表現するのに使った"spawning flat"です。冬に鍵となると一般的に考えられる急深な場所ではないという意味で、徐々に浅くなる岬のフラットを表現するのに一言で済ませるために使用した語彙です。別に実際産卵が絡んでラージマウスがそこに集まっていたわけではありません。このエントリーを公開して現在1年以上が経過しますが、場所・エリアを絞り込むために一番最初に何を見るのかといえば、産卵する場所、つまりspawning flat/スポーニング・フラットを基点・基準として四季の釣りを考えるというのが基本なのです。そして、今回のように冬でもスポーニング・フラットがシャッドの群れなのかザリガニなのか、餌が集まりそれに対して捕食活動を行う釣りやすいラージマウスを集めていたのです。春にはそのまま産卵場所に適しているわけですから、ラージマウス1尾のライフサイクルを1年で考えてみるとmajority of time/多くの時間をそこで過ごしていることが多くなるわけですから無駄が少なく生理学的にも合理的な生き方なのです。そして1尾だけでなく同じような理由でそこを生息環境として好む複数尾のラージマウスが集まるわけです。大事なことなので何度でも言いますが、実際に釣りをする季節は関係無く、初めて行く釣り場で何を最初に探すかと言えば産卵場所となり得る場所だということです。そこから夏場はディープに落ちる魚も存在するから産卵場所から一番近いディープ、秋であれば産卵場所となった浅い場所で捕食活動をしていないか、冬も夏と同じか寒くても少数派の魚は捕食するからやはり産卵場所の浅い側をというように全ての基点が産卵場所となるわけです。ついでにBrandon Palaniukは冬に魚を探すときには、“I'll start way out in front of spawning flats and then idle along with my structure scan and down scan. This is a good way to find what depth the baitfish are relating to,”(Westernbass Magazine Winter 2012-2013,p.19)とスポーニング・フラットを基点に探し始めると言っています。
 Brandon Palaniukについて余談ですが、今回のClassicはBrandon Palaniuk本人も他の人たちが釣りをしていた場所よりも濁りがあったことを言及しています。気にしないはずがないことですし、本人としても鍵として考えていたと伺わせるインタビューでした。

 さてたぶん多くの人たち、下手するとBassmasterのライターであっても勘違いしてそのまま書いてしまうかもしれない、本当の意味でのPre-spawnとは何でしょうか。日本の数字の尺度基準で考えるならば水温15℃です。正確には12℃程度でも産卵床をつくりだす準備をするのですが、それはthe U.S.の尺度基準である華氏温度の数字となります。つまりアメリカ合衆国内でpre-spawnを基準とする水温は55°Fという数字なのです。55 to 60°Fで摂氏温度12-15℃となるので、覚えておく方法としては15℃というのが覚えやすいし安全です。安全というのは、あくまでmajority of largemouth/ラージマウスの多数派が産卵行動を起こし出すことをpre-spawnと言うのが定義であって、minority/少数派についてどうこう言っても仕方がないということです。日本の世間では少数派が動き出し始めた段階でプリスポーンの大合唱、悪い例では今この瞬間に日本でプリスポーンと言ってたりするものですから手に負えません。そして場所によっては湧き水や温排水で年中15℃ぐらいある場所も存在しますが、それも定義とは全く別であり、例外として、基本ではない、応用が必要だと考えなくてはなりません。
 そこからspawning,産卵床が完成し実際に産卵する水温の基準は日本では20℃と考えると良いと思います。これもthe U.S.基準で65°Fという55から10上がった段階で覚えやすい数字があるのですが、摂氏18度となることから覚えにくいのではないかとの判断による尺度です。プリスポーン15℃、スポーニング20℃と微妙にズレはありますが、多数派のラージマウスが産卵行動を起こしている確実な数字でもありますから覚える数字として安全であることに間違いはありません。
 最後にpost-spawnです。これもthe U.S.基準では先ほどの数字に10を足した75°Fです。同じように摂氏24℃となることから、日本の尺度で考えるならば25℃と考えるべきです。

 さて2013 Bassmaster Classicに戻していきましょう。なぜIkeは"classic pre-spawn pattern"と言ったのでしょうか。それは彼がドックといったカヴァーが絡む水深の浅い場所で釣っていたからです。そもそもGrand Lakeのラージマウスは、低水温が通常の生息環境であることから慣れていてシャローを年中生息環境として選択する魚が多いということです。さらにギザード・シャッドが餌となることから、シャッドの生息環境もシャローと相まって普通に浅い場所で釣れるわけです。水温がもう少し上がればザリガニも活発に活動するとなることを考えれば、最も効率良く生存していくにはシャローとディープのどちらが適しているか理性のないラージマウスにとってみれば考えるまでもない当然のことなのです。
 つまり今回の件は、通常の湖で考えたとき、冬に多数派のラージマウスはディープ側を生息環境としていることが多いという基本を持っていること。そこから一般的な概念・基本で考えたときにはこの時期、冬にあり得ない釣りではあるけれど、Grand Lakeの少し特殊な応用条件が加わったことでプリスポーンのときの典型的な釣り方(classic pre-spawn pattern)がとても有効だったと考えるべきだということです。
 何が言いたいのかというと、実際産卵が絡んでいるなんてIkeも考えていないということです。たまたま釣り方だけを見れば典型的なシャローでのプリスポーン・パターンだったということです。大事なことなので何度でも言いますが、水温45°F前後でプリスポーンなんて通常起こり得ません。

 たぶん色々な人たちがスポーニング・フラットだのプリスポーンだのといったvocabulary/語彙に踊らされて騙されるというか、単なるラージマウスの生態的知識不足と言語に対する読解力の低さを露呈しているだけなのですが、そんな勘違いだらけで語られるという偏見があります。
 そういえば2011 Bassmaster ClassicもKVDが"spawning mood"と言ったことから本当に言葉通り、真に受けてプリスポーンと言ってしまった人たちが居たような記憶がありますが、それって結局英語の能力そのものではなくて、母語、日本語であっても理解力が低いのではないかという問題を抱えている可能性への警鐘です。なぜならお金を出せば精度の高い翻訳ソフトなんていくらでもあるわけですし、当著者をそんな翻訳ツールとして見ている人も居ると思われます。その中で何を受け取る、理解するのかというのは結局、母語である日本語の問題となるということです。

 この母語に関してこんな面白い読み物があります。上から順番の方が自分の件からはわかりやすいかと思われます。
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-600.html
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-595.html
 あれ?バス釣り業界「できない子」だらけじゃね? という警鐘または危機感についてです。
 当著者は英語を学ぶ過程で習得の挫折を何人も見てきました。当時既に普段会話で使用する語彙なんて「幼児向けの本と同程度のもの」という予めの知識もありましたが、日本語を知らない日本人が英語が話せるようになるのは難しいということを肌で感じたことがあるわけです。英語を話せたとしてもそれは非常に簡単な会話で、挨拶ができるとか、道を尋ねるとかその程度止まりで、英語で議論なんてとんでもないという人たちに出会った経験のことです。そんな日本人に出会えば逐一日本語で普段どういった会話をしているのかを例にリンク先の理論を要約して伝えたこともあります。「日本語でも自分の感覚や思いを伝えることは困難だと感じている。それが外国語となれば、不可能に等しい。英語で苦労する以前に、僕は日本語で苦労している」と言ったのはイチロー選手ですが、言い得て妙です。しかし、不可能と言ってしまってはどうしようもないのでその点についてはより力を入れて挑戦しなくてはならないと言っておきます。ただし、当エントリー内でも当著者が"majority of ~"のコンセプト・概念を日本語だけで伝えられていないということは日本語の能力が低いことに他なりませんし、今まさに言語と格闘している最中なわけです。
 つまり何が言いたいのかというと、英語が話せるからといって賢いなんていうのは完全な偏見であるのと同様に、英語と日本語の両方が使えるアングラーが聡明なアングラーかと言えばそうではないということです。別に国外に出なくともバス・フィッシングを学ぶことはできますし、the U.S.に行く夢を持っていたとしても日本にいるときから基礎・基本を学ぶ態度なしに聡明なアングラーには決してなれないということです。どこに行ってもどの言語を使っても我々は変わらないのです。そして、"If an ass goes a-travelling, he’ll not come home a horse."「驢馬が旅に出ても馬となって帰ってくることはない。」人は全てを自分で経験することはできませんし、経験がすぐに知恵に結びつくとも限らないのです。"Wise men learn by other men's mistakes; fools by their own."「賢者は他人の過ちから学び、愚者は自分の過ちから学ぶ。」経験せずに学ぶことが学問の基本であるとすれば、聡明なアングラーになりたいと考えているならば実際に釣行できない時間であってもバス・フィッシングを学問することは可能であるし、重要であるということです。大事なことなので言っておかなければなりませんが、日本語しか使えないから愚かなアングラーというわけでもありません。ただし、2種の言語で学問することがより大きなadvantage/アドヴァンテージ、有利に働くこともまた間違いないことです。

 閑話休題、そんな中で当著者は文化的な差異、ギャップをある程度解説する立場でいようとしているわけですが、その文化による基本的な違いすら日本語で理解してくれていないのだとしたら、我々は他国の人たちとずっと理解し合えないということにつながりかねないということです。何が言いたいのかというと、今回Ikeが言い放った"classic pre-spawn pattern"という言葉は、間違いなく日本では誤解されたまま報道されるだろうという予言のことです。そして、普段ルアーにしか興味のないようなショーモナイ連中ほどこういった誤解や間違った知識を広めようとするからタチが悪いのです。

 毎年言っていますが、そもそも2013 Bassmaster Classicで盛り上がった人なんてほとんどいないんだけど(´-ω-`)
今年は誤解した記述すら少ない予感がするので、個人的には快適です。

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There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
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