A「シーザーを理解するためにシーザーである必要はないそうだ。」B「そいつはもっともだ。世界は偉人たちの水準で生きる訳にはいかねえからな。」

 早速年末に集計していた結果を見るだけ見ておくことにします。
poll result - line consumption
 何と言うべきか、モノフィラメントが圧倒的過ぎて面白くもなんともないじゃないですかとでも言うべきなのでしょうか。言い方を変えると、いかにフロロカーボン信者やブレイデッドライン信者という連中が、声が大きいだけでmajority/多数派にはなれていないという仮説を立てることができるということです。だからといって信者になるべきだとかそういうショーモナイ話ではなく、使うなら全ての種類を使うべきだというのがバス・フィッシングに使用するツールの基本概念だということです。もちろんserious angler/釣り師に言えることであって、casual anglerは関係ありません。そう考えると、この数字から当ブログの読者であってもcasual anglerが圧倒的に多いという仮説を出すことも可能となります。またはモノフィラメントが他と比べて吸水率などが影響することで劣化しやすいという仮説も立てることもできます。
 こういった数字を示して初めて仮説を立てることができるわけですが、それ以外は当ブログで最も良く使われているであろう偏見でしかないということです。つまり、「当ブログを読んでいる読者の多くは釣り師ではない」というのはもはや偏見ではなくて、仮説となりわずかでも科学的になっているということです。その仮説が正しいか否かは追加の、または別の立証作業が必要なわけですが、数字が裏付ける仮説は十分科学的だと言えるのです。さらに言えば、今回の統計を取らず「当ブログを読んでいる読者の多くは釣り師ではない」という偏見のまま立証作業をしたところで、それは科学的ではなく詭弁だということです。悪意や、意図的に導き出さなければ誤謬で済みますが、日本のバス釣り業界の、例えばクランクベイトのアクションがどうとか、それだけしか釣れないとかそういったものは明らかに欺く意図が含まれる詭弁だということです。
 いずれにしても、ブレイデッドラインは全く普及していないという仮説、フロロカーボンですらほとんど使われていないという仮説など、偏見で終わらせているラインに関する多くの事象を仮説とすることができます。そもそも総数が統計学的に信頼するに値しない数字ですが、こんなことを話題にするのなんて当ブログの読者だけで十分だということです。



 さてラインに関連させて、2項対立を示してみようと思います。北米圏でよく見る○○vs○○というものです。大事なことなので何度でも言いますが、一方を褒め讃えたり、持ち上げたり、逆に一方を貶すための手法ではありません。

キャロライナリグのリーダーに
モノフィラメントvsフロロカーボン


 キャロライナ・リグのリーダーには2種類のラインを使い分けることができます。まずキャロライナリグというのは、ウェイトとフックを一定の距離で離し続けること目的としたリグで、そのウェイトとフックの間にはリーダーと呼ばれるフリーな状態のラインが生まれることでフックに取り付けられたベイトを比較的自然な状態で魚に見せることができます。

モノフィラメント
 モノフィラメント・ラインは比重1.12-1.38と、水の比重1に対して重さを載せない限りほとんど沈まない種類のラインです。これをキャロライナ・リグのリーダーとして使用した場合、フックとベイトの重さによって沈み込むことになりますが、その比重の軽さからフックとベイトを比較的ゆっくりと落とし込むことが可能となります。またそのフックとベイトの重さによって沈み込むことから、水生植物にライン自身から沈み込んでいくようなことがないことから、俗に言うウィードの上に乗せるということが可能となります。

フロロカーボン
 フロロカーボン・ラインは比重1.78-1.81とライン自身から沈み込もうとする種類のラインです。ルアー・フィッシングに採用される以前は、フライ・フィッシングに使用されていたラインです。フライ・フィッシングではストリーマーの釣りに使用され、リトリーブしたときにフライが浮き上がろうとする性質をわずかでも抑えようとすることが目的となっています。つまり、キャロライナ・リグに使用する際も、リトリーブを主体として使うときにベイトが浮き上がろうとするのを防ぐ目的で使用できます。

 このようにキャロライナ・リグを使用するときの目的別に2種類のラインを使い分けることができます。キャロライナ・リグに一体何を求めるのか、どのような場所で何を目的とするかで、どちらを選択するのかが決まってきます。

 ざっくりしたものを書くとこのようなものになります。今回は例示だったのであえて欠点を書かず、利点のみを並べ、その利点をうまく使ってやることで釣りがやり易くなるということを述べているわけです。これが2項対立図式、比較論、versusというものなのです。大事なことなので何度も言いますがどちらか一方を褒め讃えたり、貶したりするのは比較ではありません。日本語でよく行われている比較の多くはこの間違いを犯しがちだということです。




 さて、本来キャロライナ・リグのリーダーに関しては、以前Floridaで釣りをしていたときにキャロライナ・リグで釣り負けたことが糧となって、こういった微妙な違いに注目することになりました。それまでの自分のキャロライナ・リグというのは、KVDが行っていたようなディープ・クランクの代替またはボトムにベイトをぶつけ続けるための、ロッドストロークで動かしたりとリトリーブ主体の割とスピードの速い釣りでした。しかし、寒冷前線がぶち当たって冷え込んだ当日に、全く別のコンセプト・概念を持ったスピードの遅いキャロライナ・リグを見せられたわけです。
 そのスピードの遅いキャロライナ・リグというのは、狙いを定めたストラクチャーと水生植物というカヴァーに対してキャストし、ストライクがあるのを待つような種の釣りでした。リーダー分がフォールでボトムまで落ちたらウェイトを移動させて再びベイトを落とし込むということを繰り返します。それまでの自分の基準からすると非常にゆっくりとしていたわけです。
 その場で同船してくれていたガイドさんは、釣れていない自分に対して「リーダーにフロロカーボンを使っていないか?」と言ってくれました。フロロカーボンは使用していなかったのですが、使っていないことを伝えながらも「どうしてそんなことを聞くの?」と聞き返すと、彼は「ストライク率が落ちるんだよ。バスはこれだけ寒いとボトムから少し浮いているから、沈んでしまうフロロカーボンは合わない。」と返答してくれました。さらに自分の脳内では、モノフィラメントであればウィードの隙間に潜り込もうとはしないからそういうことなのだろうと納得したわけです。
 さらに、体格差によってキャスティング・ディスタンスが全く敵わず、キャストの練習をしなければいけないことを再確認したと同時に、この種の釣りが予想されるときは躊躇無くラインサイズを落とそうとも学んだわけです。しかし、それだけではなく、ロッドを十分に曲げキャスティング・ディスタンスを伸ばすために、ソフト・プラスティック・ベイトが軽量なフィネスワームだったことから重量のあるディンガーに変更したわけですが、ストライク率が上がる事はありませんでした。つまり、キャロライナ・リグにおけるリーダー分のノーシンカー状態というのはそういったスピードが遅いときには非常に重要な問題となる、沈下率の問題がシビアに影響するということをそのときについでに学んだわけです。

 ここでこの前提を理解してもらった上で、「キャロライナ・リグのリーダーをどうするべきか」という議論をしたいわけですが、そもそもオカッパリで意味不明なロングキャストをする人たちなら適当な数が居るかもしれませんが、ボートから聡明にキャロライナ・リグを使い込んでいるアングラーたちが日本にはまず居ないわけで議論にならないわけです。
 これも大事なことなので何度でも言いますが、リーダーにモノフィラメントを使うべきか、フロロカーボンを使うべきかという究極の選択ではありません。あくまでどういう状況でどの種類のリーダーを使うべきかという他のアングラーたちの考察、サンプルが欲しいわけです。そのサンプル群から体系的に何かをまとめることができないだろうかというのが建設的な議論の決着となるわけです。これこそが比較論として議論するべき内容です。どちらか一方を褒め讃えたり、貶したりするものではないのです。大事なことなので何度も言っています。

 実際のところリーダーについて聞いてみたいところではありますが、魚の状況、ストラクチャーありき、つまり「冷え込むと、魚はボトム近くに居るけれど、わずかに浮いている。」といった魚の前提、カヴァーが岩なのか水生植物なのかなどがわからないとサンプルとしては取り扱えません。こういった経験則ありきで議論してくれるのはいつも北米圏のフォーラムとなるのも悲しい現実です。

 加えて、フロロカーボンがストリーマーの釣りに使用されていた例を挙げましたが、つまりフロロカーボンを使う目的は別に摩擦に強いとかそういうことではないということです。さらにフライ・フィッシングに詳しい人なら知っていることですが、蛍光色などに染められている側のフライラインには沈下率が存在し、表示されています。つまり、どうして餌釣りみたいなことをしている連中がこういったラインのわずかな比重に気を配らないのか甚だ疑問だということです。当ブログでもサラッと紹介したことがありますがフロロカーボンでも比重1.81を売りにした製品や、モノフィラメントの中では高比重1.38のエステルなどがなぜ話題にもならないのかということです。
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 色々と試してみる価値があるものがいくらでもあるわけですが、やはりメディアに付随するミーハーな連中というのはそういったものを見ようともしないわけです。しかし、何でも使えば良いわけではなくて、目的別、用途別に聡明な体系化が求められます。風の噂でホンテロンをロッドワーク用のメインラインにしている人が居るという話を聞きましたが、ラインの素材に張りがあるからロッドワーク用に良いと思い込んでいるのでしょうが、それはちょっと策士策に溺れる状態です。あくまでロッドワーク用のラインとはベイトにアクションを加えながらリーリングよりも急潜行させることに目的があります。あくまでエステル・ハリスは素材の張りによる真っすぐになってくれている性質からエダスやリーダーに面白い種のラインです。色々と試すのは悪いことではありませんし、試行錯誤してくださるのは大いに結構ですが、ラインのそれぞれの特徴が自分の釣りにどのようなadvantage and disadvantage/利点と欠点をもたらすのか慎重に吟味していかなくてはなりません。
 利点があれば欠点があります。利点しかないといった都合の良いツールなど存在しませんから、ツールをツールとして正しく使えるように試行錯誤することは大いに推奨します。そこから自分にとって最適なツールを絞り込むためには、他人がどうとかメディアなどは一切関係無い、自分の目を養っていくことも同時に必要なのです。

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いつも興味深く拝読させていただいてます。

読んでて多少なりともカチンと来る部分があるというコトは、
自分がそうである証左な訳ですが(笑)
あなたのブログを読み続けていて感じるのは、
いかに自分の釣りが部分的で偏ってるかってコトです。

モノや状況をそのまま受け入れたり、
釣れちゃったからいいやで終わるのではなく、
「仮定と検証」を積み重ねて自分の中で確固たるものにする。
この作業ってとても大事なものなんですよね。
一見地味で遠回りで面倒くさそうだけど、実は上達に直結してる。
そんな大事なコト、すっかり遠くに忘れてました(笑)

これから肝に銘じて釣りしますー(・ω・)

コメントありがとうございます。

>読んでて多少なりともカチンと来る部分があるというコト
 既成の価値を疑うジョークという意味で、当ブログがシニカルであるということを理解してくださっている数少ない読者のお一人なんだと思います。当ブログは猛毒です。「 変はり者と理想家とは、一つの貨幣の両面であることが多い。どちらも、説明のつかないものに対して、第三者からはどう見ても無意味なものに対して、頑固に忠実にありつづける。 」とは言い得て妙な言葉をタイトルにしたこともありました。結局、理想とは何たるか、そういった信念を持っているわけで、従って当著者は究極の理想家と言うことができます。最近は古い資料・歴史を取り上げているように、達成されることがないのがわかっていたとしても概念・哲学として確立しておかなければならないものについては非常に保守的でもあります。プラトン哲学から生まれた「イデア」を求めていると言ったら何となく共有してくれる人がいるかもしれません。イデアはまさにideal/理想という言葉のオリジナルです。
 日本、日本人というのは、こういった思想を持つことは許されなくなったと、言い得て妙な前述の引用文を書いた著者が居ました。さらに、許されないことを自分たちで許容して受け入れてしまったとも言います。同じくタイトルにもしていますが「純然たる日本人といふのは、下層階級か危険人物かどちらかなのだ。これからの日本では、そのどちらも少なくなるだらう。日本といふ純粋な毒は薄まつて、世界中のどこの国の人の口にも合ふ嗜好品になつたのだ。」ともあります。
 つまり、当ブログの「理想」は間違いなく持つことを許されない思想という毒ですし、それをシニカル(既成の価値を疑う)に表現するという行為もまた毒です。著者がその点を理解して、敵をつくることがわかっているのにも関わらず「説明のつかないものに対して、第三者からはどう見ても無意味なものに対して、頑固に忠実にありつづける。」と、そうしようとしているわけです。

 自分自身、自己分析が足らず釣り師になった瞬間というのが具体的にどの瞬間だったのかわからなかったのですが、そういった上達しようと思った瞬間、もう釣り師の領域に片足を突っ込んでいるか、完全に釣り師になられているのだと思います。そういったアングラーたちが増えてくれることを切に願っています。
 当ブログはこれからも毒であり続けてしまいますが、今後とも相変わらずご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
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Author:arb1200
There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
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