孤独に歩め。悪をなさず、求めるところは少なく、林の中の象のように。

 新年ということで、抱負とかそういうちゃんとした読み物が無くなることを前提に、少々考えておかなければならないことをいくつか紹介しておこうと思います。
 まず自然を相手にしている人たちにとっての本来の意味での正月は2月10日です。つまり、ビジネス的に世界共通で同じ暦を採用することに異議を唱えているのではなくて、釣りは季節感の存在するものであって、本来の春を考察し始めるには旧暦の春、つまり農村社会がより重要だった頃の暦が重要だということです。その頃の名残りとして「迎春」、「賀春」などこの寒い時期のまっただ中でも「春」という文字を使うわけです。


 さてクランクベイトを考える上で潜行深度がいかに重要なのか、以前のエントリーの後半で紹介したわけですが、より効率的に釣りを行うためにKneeling-and-Reeling/(日本では通称)ニーリングという小技があります。


Digging Deep With Crankbaits

 バスが深い水深へ関連する、夏の雰囲気が漂う頃、この見過ごされたり、誤解されているテクニックを採用するのに適した頃でもあります。
 ディープダイビング・クランクベイトは、何十年とPaul Eliasの定番のレパートリーです。4月初旬のLake FalconでのElite Seriesで4日間の総重量132lb08ozという[最重量]記録を樹立したことからもそのテクニックの有効性を理解できます。
 「これは私の好みの方法で、多くの人が見過ごしている方法です。彼らは魚を釣るのが難しいとやりたがりません。しかし、これはディープ・ウォーターで群れとなる魚のストライクを誘発するには最も適した方法だと考えています。」とLaurel, Mississippi州のプロは言います。
 我々は1982年Bassmaster Classicを制した彼と、大きなリップのついたプラグを使用したディープ・ウォーターでの釣りの基礎を共有します。

Don't Be Bashful
 最も重要なことは、多くの人々がディープダイビング・クランクを誤解していることだと、Eliasは言います。そのベイトはシャロー・ウォーターでも有効に使うことができます。事実、彼は魚を留めるであろう様々なストラクチャーに使うことを推奨しています。
 「多くの人たちは、Mann's 20-Plusが20 feet(約6m)の水深で使う得ることを意味していると考えています。」と彼は言います。「それは誤解です。」
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 「任意の水深で大部分の時間を釣ることを考えると、もしベイトが15 or 16 feet(約4.5か4.8m)潜るとすると、8ft(約2.4m)までの水深でそのベイトを使用すれば素早くボトムを釣ることが可能です。」
 単純明白に、ベイトが素早くボトムに接触し続けていると、そのエリアに居る魚の興味を強く惹くことができます。
 有名な彼のテクニックであるkneeling and reelingは、それと同様にベイトを深く潜らせようとするための手助けとなるのです。
 「夏がこれを使うプライムタイムです。」と彼は言います。

Pay Attention
 釣っているストラクチャーの構成がはっきりとわからず、どのディープ・クランクが有効かもわからない場合、Eliasは餌とそのエリアの流れに気をつけることを推奨しています。
 「ベイトフィッシュに細心の注意を払います。」と彼は述べました。「あなたは通常、バスの住処となるような、クリークの入り口、川のレッジ、水中の道路跡、家の基礎で釣ることになります。」

 「特に水力発電している南部のリザーバーでは、流れが重要となります。発電中に魚の捕食活動が活発になります。」
 リトリーブの速度は魚によって決まります。もしベイトが深い水深でストラクチャーにぶつけられているならば、急いでボートに戻してはいけません。
 「魚があなたのリトリーブの方法を教えてくれます。魚がどのようなものを欲しているかで決まります。多くの場合、私はmedium retrieveで何かにぶつけていきます。わずかでも魚が躊躇するようであれば、スピードを上げて逃げようとしている模様を演出します。」
 このテクニックを使うときの彼の好むエリアは、急深な岸の近くにあるmid-depth/(全体水深から)中間の水深のレッジです。
 「ほとんどの場合、レッジの浅い側が8 to 15 feet(約2.4-4.5m)にクランクベイトをキャストし、20 to 30 feet(約6-9m)の水深へ潜らせていきます。」と彼は言いました。「通常、レッジには非常に深い水深があります。そのチャネル・川筋の上にボート・ポジションを置き、ベイトをレッジの浅い側へキャストします。」

 「レッジの浅い側の水深によりますが、通常魚はレッジの浅い側でバイトしてきます。もし魚のバイトがボートの近くであるようならば、それはより深い側に魚が居るということで魚に近づき過ぎていることから、ボートを浅い側から離してやります。」

Gear Up
 Eliasは7 1/2-foot medium light rodをディープ・クランキングに好んで使用しています。
 「[ロッドの]クランキング・アクションはルーズなティップを必要としていますが、大きな潜っていくベイトをキャストするための十分なバックボーンも必要としています。」と彼は言いました。
 彼の推奨するリールは5.1:1程度のギア・レシオです。
 「ベイトを巻き取るのが重労働とならない低いギア・レシオが必要となるでしょう」と指摘しました。
 ベイトをレッジなどのストラクチャーで使用するときに、彼はBerkley 12-pound 100% fluorocarbon lineを好みます。
 「この釣りは重労働なものの一つです。通常はあなたを疲れさせ、熱さを感じることになりますが、見返りは非常に大きくなります。」



Reference
http://www.bassfan.com/tips_article.asp?ID=265#.UOCIJ7Z2dQk

 本来、このようにボトムにいかに素早くベイトを接触させるかということを目的としたテクニックであり、ディープ・ウォーターで群れをつくるバスに対して効果を発揮するテクニックだということです。
 つまり別に冬場に使えないわけではありませんが、魚の目の前を通すという前提において、クランクベイトを水平方向に引っ張るよりも、ジギングスプーンなどを垂直に落としていった方が効率的な場合の方が多いということです。もちろんその水系の水深によっては、冬でも十分有効に魚の目の前を通せる場所もあるわけですが、それは狙いを絞った釣りであって初めて行くような場所では難しいことを忘れては行けません。

 以前、この手の図解をしたことがありました。特にポストスポーンぐらいの時期に、やたらKVDがSeries 5,6,6XDなんかのディープ・ダイバーで勝っていたときのことです。
kvd-4
KVD Fishing Angle 2D
 ボート側から20-30ftの距離で釣っているだろうとさらっと記載しているわけですが、実は最大潜行深度に到達している距離感でもあります。この手の釣りを実践すれば感覚で理解できることだと思いますが、数字で示したのは当ブログだけではないかという偏見があります。
 Eliasがレッジの上で釣るというのは、2つ目の図解の①のコースで完全に夏に移行してからの釣り、ポストスポーンは②と③のコース上にある丸のゾーンで釣るイメージということです。基本的にディープ・クランクの釣りのイメージは全ての時期でこうだと考えて間違いないと思われます。そこから季節ごとに魚の居場所に合わせて浅い側を重点的に叩いていくべきなのか、浅い側を叩くものの重きを置くのは深い側なのか、全く浅い側を叩かずに深く潜らせることに重きを置くのかといった点です。


 さて、新年ということですからMann's 20 Plusの最大潜行深度でも、当著者からのお年玉的な意味を込めて記載しておこうと思います。Paul Eliasが使用する12lb=.013インチ(.330mm 日本規格16lb)ラインでまず見てみましょう。
 15mのキャスティング・ディスタンスで、最大潜行深度は12ft(約3.6m)となります。有効潜行深度を考えると10ft(約3m)、つまりそれが効率良くその水深のボトムを叩けるということになります。有効潜行深度に到達するまでに要するリトリーブ・ディスタンスは3m程度、5.0:1程度のギア・レシオのリールでハンドル1回転で50cm巻き取れるとすると6回転させたときに10ftに到達するということです。
 20mのキャスティング・ディスタンスで、最大潜行深度は15.5ft(約4.7m)に到達します。先ほどと同様に3mリトリーブすると8ft(約2.4m)まで潜ってくれます。そこからさらに3m、つまり6mリトリーブすると12ft(約3.6m)に到達します。ハンドルの回転数で言えば12回転ですから、ディープ・ダイバーを使う多くの人たちはこれぐらいの距離感で実際に魚を釣っているのではないでしょうか。最大潜行深度に到達するのは12mリトリーブしたところ、つまりリール・ハンドルを24回転させたところとなります。
 30mのキャスティング・ディスタンスで、最大潜行深度は17.5ft(約5.3m)に到達します。最大潜行深度に到達するのは、20mリトリーブしたところです。リール・ハンドルを40回転させた距離感となります。闇雲にロングキャストして巻いている人たちがこの距離感で釣っているのだという偏見がありますが、はっきり言ってしまうと20mの距離感での潜らせていく感覚、つまりどの程度リトリーブすればどの程度潜っていくのかという潜行率という感覚が必要となってくるということです。その感覚無くしてクランクベイトを使った釣りは意義を成さないのです。「誰が巻いても釣れる」というのは、そのクランクベイトの意義を自ら否定しているということでもあります。
 閑話休題、このようにEliasの言うようにクランクベイトの名前通りに20ft(約6m)に到達しません。そこで、Kneeling-and-Reelingが出てくるわけです。7.5ft(約2.2m)のロッドをリール近くまで水中に沈めてやることで、6ft(約1.8m)程度深く潜らせてやろうとしているわけです。そうすると、名前通り20mのキャスティング・ディスタンスでも最大潜行深度として20ftまで潜らせてやることができるのです。これがディープ・クランクにおいてロングロッドが販売されている意義なのです。
 潜行深度を深くすることに関して、ラインサイズをもし1サイズ落とすのであれば、最大潜行深度は1/2ft(約15cm)程度づつ深くなっていきます。もしラインサイズ別でクランクベイトを組む際に、2セットしかない場合などは2サイズ上下させる方が潜行深度を上下1.5ft(約45cm)と大きく変えることができます。
 しかし、基準となるロッドとリール、ラインサイズ、クランクベイトというのを自分なりに持っておかないと、比較することができず、効率的に、または効果的にベイトを変更することができません。リールのギア・レシオの値が1違っても全く別の感覚となるわけです。従って安価な全く同じのロッドとリールを複数のセットで所有することこそが自分の釣りの基準づくりに最適だということから、タックルは価格ではないと主張するわけです。

 冬にディープ・ダイバーというのも難しい種の釣りですが、釣れないことにめげずに、己の釣りの基準をつくっておくことで、別の季節にその基準が次の1尾という釣果を生みだすやもしれません。湖上には人が少なく閑散としている今こそディープ・ダイバーのキャスト・レングスを様々な距離で取って試行錯誤できる時期だと言っているわけです。
 効率良くクランクベイトを使うことが、クランクベイトの釣りの奥深さであり楽しさです。アクションがどうとかいう戯言に惑わされてルアーを買っても仕方がありません。親切な人がおススメしてくれるクランクベイトには「何でもいいけど~」という言葉がついてくるはずです。その中から「ディープ・ダイバーに慣れていないことを前提に3mを釣るならば~」といった言葉も出てくるはずです。アクションがタイトだワイドだといった言葉はどこにも聞かれないはずです。
 そんなわけで、クランクベイト好きを自称する連中がいかにクランクベイトの意義を理解していないのかというトピックから今年を始めます。







オマケ
http://bassfishingarchives.com/features/the-ole-kneel-n-reel-trick
 Kneel-n-Reelは別にPaul Eliasが最初ではないという、オリジナルをめぐるジャーナルです。興味があればどうぞ。時間をかけて読んでみると文化が伺えるかもしれません。

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No title

バスの鼻先に近づけるために一つのクランクベイトに3つの異なるラインでシステムを組む必要性があるのも理解できました。
クランクベイトでバイトを誘発させるにはレンジを細かく合わせていく作業が必要不可欠なんだなと。

しかし、ここまで情報をもらってもロッド3本とリール3台を揃えるのにはなかなか勇気が必要ですね。
これはクランクベイトを使う上でのシークレットではなく基本であるというのに。

日本のバス釣りは簡単に釣れた時代が終わり、しっかり魚を探して釣りをしていかなければ結果の出ない時代に突入していると思います。
魚を見つけられない人が効率的なタックルを組めるわけがありませんよね。
ボートに載せてあるタックルはどこで何をするための物か、それは魚の行動に基づいたものなのか。私自身、課題はまだまだ多いです。

ポールアライアスのディープクランクロッドのアクションがミディアムライトってのが私にとって斬新でした。
もう少し硬い竿の方がベイトを潜らせやすいかなと考えていましたのでとても参考になりました。

コメントありがとうございます。

> 魚を見つけられない人が効率的なタックルを組めるわけがありませんよね。
 英語では良く使われる"critical"で最も重要な点に気がつかれていますね。もう当ブログを読まなくても大丈夫な読者のお一人だなと安心しています。そこで地図を見て、季節別にどこを釣れば良いのかストラクチャー・フィッシングで目星をつけて計画を立てることが「釣りの基本」なんですよね。本来、「釣りの会話」というのはこういった道具やテクニックの話だけでなく、魚をいかに見つけるかというプロセスについて会話するのが最も基本なわけですが、多くの人たちが道具とテクニックだけしか見ていない現状についてはもうご存知かと思われます。そこが「そろそろ釣りの話をしませんか?」という提言の基本となっています。


 クランキング・ロッド、モデレート・テーパーとか書かれたロッドに正直MLもMもMHも表記自体必要ないと思っています。なぜなら、クランクベイトの釣りでティップを曲げてしまうと、せっかくロッドに余分なティップをつくっているのに殺してしまうからです。つまりティップは常にクランクベイトに向いているわけで、ロッドを曲げるのは魚を手元に寄せてからだけになるためです。フッキングもラインを綱引き状態でロッドを自分側に引っ張り込んでやることが(特にニーリングにおいては)重要となります。クランクベイトに水圧が常に掛かっているためにこうするわけですが、魚が反転してくれれば幸運ですが、普通に脇を締めていない万歳ポーズなどでの間違ったフッキングは絶対に決まらないものだと思って間違いありません。また普通のロッドを曲げるようなフッキングとも違ってくると思います。問題はクランクベイトに掛かり続ける水圧です。KVDなんかがディープ・ダイバーを使っているときに慌ててフッキングを入れる映像なんかは参考になると思います。
 このような意味で、クランキング・ロッドなんてパワー表記は要らないということになります。ディープ・ダイバー用にMHとか推奨している人は、クランクベイトのことを何もわかっていませんからタイトルのように切り捨ててしまいましょう。キャスティングが下手な上にロッドのパワーを上げると、ロッドが曲がらなくなって安定した距離感を出すのが難しく、より釣りを難しくしてしまいます。居ますよね、4万円以上するロッドをプロデュースしといてディープ・ダイバーにLやMLがあるのにおススメできない某ビルダーさん。大事なことなので何度でも言いますが、クランクベイトの釣りでロッドを曲げたら大事な余分なティップが死んでしまいます。そして、フッキング方法も水圧によって変わってくることから、ロッドのパワーなんて足下に魚が寄って来てからしか使いません。さらにキャストした先では水圧で使いませんというか、物理的に使えません。
 逆にシャローでスピナーベイトを速巻きして使いたいときにはロッドにパワーが欲しくなってきます。シャロー側であれば水圧はディープ側と比較すると少なめです。いずれにしてもリトリーブ中にロッドをなるべく曲げないことが鍵となるのは同じです。Ugly Stik(当著者激推し)のMHやBPSのパワープラス60MHなんかはまさにこれに適したロッドですね。

 あと釣り込んでからの話ですが、クランクベイトでもキャスティング中にロッドが曲がり過ぎて辛くなってからロッドパワーは上げれば良いと思います。たぶんキャスティング自体を見直さないとキャスティング時にバット近くまで曲がらないと思います。もしMLあたりでキャスト時にバット・根元まで曲げることができ辛いようであれば、Mあたりに変更されると30mのキャスティング・ディスタンスで使用するときに、楽に距離が安定してくると思います。15mや20mだと力加減で調整すれば良いのでそんなに辛くはないと思います。そしてキャスティングが正しいことを前提に、MHは2oz弱のディープ・ダイバーあたりで30mを少し超える距離のときに、楽にキャストできます。
 Bassmaster Elite Seriesの写真なんかを見ると普通ですが、パワーがMLですら、バットまで曲げてクランクベイトをキャスティングできる人は日本にほとんど居ません。その前提を覆してまで、ディープ・ダイバーにMだのMHだのを推奨するのは周囲を見ていないか、ディープ・ダイバーの釣りをやり込んでいない証拠だということです。そんな痛い、勘違いの激しい人たちは動画なんかがありますから、キャストからリトリーブ、フッキングまでの一連の動作を見れば、圧倒的に後者の方が多いというのがわかると思います。
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Author:arb1200
There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
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