Good judgment comes from experience, and a lot of that comes from bad judgment.

 以前こんな枕を使ったことがありました。1つのサイコロが目の前にあります。振られた目が一致していれば勝ちというルールのゲームをします。選択肢は2つです。
・1,2,3,4,
・5,6
 まず間違いなく上の4つの目が選べる選択肢を選ぶのではないでしょうか。しかし、サイコロの目は乱数、ランダムです。そう、次に出る目は誰にもわからないのです。つまり4つの目の選択肢を選んだからといって勝てるという保証はないのです。
 それでは、なぜ我々は4つの目を選ぶのかといえば、確率思考が働いているのです。いくらランダムだと言っても、自然とそちらの選択肢の方が「確率が高いから」という理由で選ぶのです。
 さて、これをバス・フィッシングで考えてみると、いかに確率思考で動いていないのかということがよくわかります。普段からこのブログでよく使っている語彙である、「多数派のバス」というのはそういう意味なのです。
 例えば、魚の状態を3種類に分類するとします。分類はactive/アクティヴ・活発、neutral/ニュートラル・通常、inactive/インアクティヴ・不活発とします。その中で、多数派がどの分類なのかということを最初に、釣りをしながら判断していきます。
 もし、activeが多いのであれば、ハードベイトを使用していれば効率的に数多くの魚を釣ることができるでしょう。しかし、activeの魚が多数派であろうとも、日本人は基本的にライト・リグを使用して時間を無駄にする傾向にあります。これが最もわかりやすい確率思考ができていない例です。
 次に、もし多数派の魚がルアーに滅多に反応することがないinactiveだったとしたときに、確率思考というのが最も重要な鍵となることがあります。それは、inactiveな魚が最も多いことからその魚を狙うことがあたかも確率が高そうに見えるということです。しかし、その魚はinactiveで釣るのは非常に難しく時間がかかったりする魚です。つまり、1尾に釣るのに2時間以上もかけてしまえば、8時間という釣行時間があったとすれば、既に1/4の時間を何の釣果もなしに無駄にしてしまっていることになるということです。従ってこの場合、結果を見たときに少数派であってもactiveまたはneutral状態の魚を狙った方が、全体の数から考えて絶対数は少ないけれど時間を無駄にせずに釣果を出せることがあるということです。多数派を釣っていくことが最も釣果を出しやすいかのように見えるのに対し、実際はそうはならないと考える合理性が求められるのです。
 サイコロの選択肢の話でいえば、なぜ2つの目しかない方が有効になるのかといえば、釣りには限られた時間の中で結果を出すという「時間」という要素が追加されているためです。もしサイコロで2つの目しかない方を有利になることがあるとすれば、限られた回しかサイコロを振れないという条件付けをしてやれば良いのです。つまり、出た目が選択肢の目だったという勝ち数だけを競い、負け数は関係無いというルールで、4つの目を選べる選択肢は10回しかサイコロが振れず、2つの目の選択肢はサイコロを100回振れるという条件でどちらを選択するかということです。バス・フィッシングで考えたならまさしく限られた時間の中で行えるキャスト回数と見ることもできます。
 つまり、自分が置かれている状況の条件を分析していくということも重要なことなのです。自然環境の中に居ながら、状況の変化に対応できない人が増えているというのも、やはり五感が衰えているのだという偏見があります。




 さて、当エントリーのtopicは地図を考えてみることにします。
 日本の釣り場の地図で何が優れていないのかと言えば、contour line/等深線が入っていないことにあります。釣り関連の出版物で、地図として売られているもののほとんどが、湖岸線を確認するだけなら、Google mapを釣り場で確認できる昨今、役立たずでしかありません。そして、最初から釣りの計画・プランを立てるには何一つ有益な情報が無い場合が多いのも事実です。

 USAの地図の何が優れているのか、それは等深線が入っているということに他なりません。つまり、ストラクチャーがそのまま記されているのです。
 等高線を読むのは中学地理で学んだような記憶がありますが、等深線というのは高さとは逆の方法で、深さを記すものです。
http://watchizu.gsi.go.jp/riyou/tizukigou/h13-01-01syukyokusen.htm
 2万5000分の1の地図で、基本的に太い線が50m、通常の線が10mです。10mの線と線の間隔があまりに離れ過ぎている場合、点線で補助を入れることもあります。リンク先には5mが記されているかと思います。

 USAではこのような地図を使って、釣りに行く前にどのように釣りをしていくかという計画を立てることができるわけです。
 具体的にどう使うのかというのは、動画内でも解説されていますが、プリスポーン、スポーニング、ポストスポーンという時期を考えてデスクワークをしてみようと思います。
map study - base
 元の地図を掲載しておきます。この中から、まずスポーニング・フラットと呼ばれる、産卵床がつくられるであろう浅い場所を探します。
map study - spawning flat
 このように大まかに印を入れていきます。この湖は縮尺から考えて大きくはないため、船外機でも付けていればこの4か所を回ることが可能です。しかし、もしエレクトリック・モーターしか使用できない状況を考え、全てを釣ることができないとすると、この場合左右で2つのセクションとして考えます。つまり、どちらか一方を釣ると場所を絞り込んでしまうわけです。これが大きな湖になればなるほど、この絞り込みというのが重要な鍵となるわけです。

 さて、スポーニング・産卵が行われるであろうこのような場所を見つけたら、次に考えるのは魚がどこのルートからそのフラットに移動してくるかということです。これがコンタクトポイントと呼ばれる場所です。
map study - points
 最もわかりやすいスポットに印を入れました。非常に単純な話で、線と線が近接している場所、つまり急深なスポット・点を探してやるのです。先に4か所選びましたが、地図左下のコーヴは確かに産卵床がつくられるであろう場所ですが、水深に急激な変化、つまりストラクチャーが少ないことから、狙いが絞りにくいということを考えなければなりません。その左下のコーヴは、産卵の進行状況を確認するためには良い場所ですが、プリスポーンの大型の魚・メスを釣るにはあまりにも絞り込める条件が少なく難しくなるということです。
 ただし、スポーニング中で、産卵床に居る大型の魚を見ることができる可能性があることから、ベッドの釣りをするならばありだということです。それでも、産卵床にまだ魚が居ない状況でその場所を釣っても意味がないわけですから、「産卵期の進行状況を確認するには最適」とは、魚が居なければすぐにプランを変更、見切るといった意味です。
 そして地図右上の○は、secondary point/セカンダリー・ポイントという岬になっていることがわかるでしょうか。広域に見て大きな岬となっているわけで、その中に小さな張り出しが存在しているところに○を入れています。このような、わずかな張り出しが所謂コンタクトポイントと呼ばれる場所となり、その1点で何尾も釣れるということがあるわけです。
 このように産卵床ができるであろうと推測される場所から、線と線が近接する急深な場所を探し、その急深な場所で釣りをするとプリスポーンの魚が狙えるわけです。そして、ポストスポーンの魚も同じ場所を使ってディープ側へ戻っていくことから、そのコンタクトポイントを釣っていれば、スポーニング、産卵床・ベッドの魚を釣らなくても魚を釣ることができるのです。
 ただし、ポストスポーンの魚の大きな特徴としては、プリスポーンの魚がボトムにくっ付いているのに対して、サスペンド、中層に浮き上がった状態になっていることが多いということです。つまり、ポストスポーンの大型の魚を狙うには、ルアーを上側のゾーンで使う、つまりボトムを意識したプレゼンテーションをするのが無駄だということです。逆にプリスポーンでは、ボトムを意識したプレゼンテーションが鍵となることが多くなります。


 さて、等深線の入った湖沼というのは限られています。しかし、紹介したときに、誰かツッコミ入れないかと何も言いませんでしたが、国土地理院のデータに等深線が入っている湖があります。
http://watchizu.gsi.go.jp/index.html
 「日本一の湖に等深線が入っていないわけがないじゃないですか(笑)」ということなのですが、そうです、琵琶湖で釣りをしている9割以上の人たちが、この等深線を有効活用して釣りをしていないという、何と愚かなことをしているのかということです。
 南湖の木浜水路沖、博物館の沖を見たら、これ以上ないというストラクチャーが・・・
lake biwa1
lake biwa2
 これには1つ罠があって、データが最新のものでない可能性が高く、土砂の堆積で地形が変わっていたり、そもそも古い計測器具の誤差があると考えておかなければなりません。しかし、変化があった場所なわけですから、少々地図のストラクチャーとは違っていたとしても、ストラクチャーが存在している可能性が高いのです。GPSを使用すれば、地図にある経緯度を参照すればその該当の場所に簡単に行くことができます。そして到着したらデプスファインダーで細かく確認してやれば良いのです。
 あーあ、せっかくの秘密バラしちゃったなんて著者は全く思っていなかったりします。だって、これ一般に公開されている情報なわけで誰だって閲覧できるものなのです。むしろ、なぜストラクチャー・フィッシングをデスクワークからしないのかという方が疑問でならないのです。
 さて、これから琵琶湖でこの周囲にやたらとスピナーベイトやクランクベイトを使ってスピニング・タックルになんて持ち替えないアングラーたちが居たとしたら、当ブログの読者なんだと思って、相手がどのようなプレゼンテーションをしているのかを観察しながら釣りをし、その他者とのプレゼンテーションとは全く別のことをするというお互いが牽制しながら仲良く釣りをしてください。もちろんあまりに釣りをする場所が重なっていて、声が届くようであれば、声をかけてお互いの釣りを邪魔し合わないようにしたいものです。
 それにしても琵琶湖というのは、北側がメインであるにも関わらず、南の小さなスペースでの釣りが主になってしまっている不思議な場所です。荒れて危険だというのも理解できることですが、しかし、安全なときがあったならば釣ってみたいという欲求がないことが不思議だということです。もちろん危険なときに釣りに行けという意味ではありません。
 琵琶湖のストラクチャーもわかったところで、もし自分のよく行く釣り場に等深線がなかったとしても、湖岸線を見るだけで、何となく水中がどのような地形になっているのか推察することができるのではないでしょうか。それがストラクチャー・フィッシングの初めの一歩なのです。ストラクチャーを探すというのは、何も釣り場に到着してからカヴァーを探すことではないのです。家にいるときからデスクワークで釣りができるのです。





地図関連リンク
・Michael Iaconelli "How to Find Bass Fast"
http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-269.html

http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-338.html
http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-341.html

 ストラクチャーにどのようにバスが居着くのか、またはストラクチャーの判断能力を研ぎ澄ませる洋書としてはIn-FishermanのLargemouth Bass ; Critical Concepts 2が推奨できます。


 Plan Aがあるからplan Bができるわけですが、例示したプリスポーン、スポーニング、ポストスポーンは、言わば基本の計画です。基本がないのに応用ができるはずがありません。まずは着実に基本を習得しなければならないのです。
 さて、そこから先ですが、基本を計画した上で、alternative/代替案を考える必要が出てくるかと思います。つまり、基本が通用しなかった場合です。基本は通用するから基本なのですが、例えば、今時分であれば産卵を意識した釣りをしてみたものの釣果が上がらないときといったものです。この場合、基本が間違えているのではなく、人が季節の読み違えをしているという場合がほとんどです。人が気温の暖かさに焦って春の釣りをするものの、釣りやすい魚は冬の釣りが効果的だったということです。
 先の例示で言えば、プリスポーンの魚を狙う急深な場所というのは、基本的に冬もその深い側のゾーンを生息環境にしていることが多いです。つまり、3mを釣っているのに釣果が上がらなければ、さらに深い6mとゾーンを深くしていくという計画、シナリオの変更をするということです。さらに、3mも6mも10mも釣ってみるも釣果が無い場合、思い切って産卵床を作る前に最も浅い側、シャロー側で捕食しているのではないかと考える必要があったりもします。
 これは、あくまで基本を軸としているからこそ、代替案が合理的なのです。基本がないのに代替案から始めてしまっては、どこかしらに無駄が出てきてしまうということです。つまり、基本を無視して最初からライト・リグを手に持って時間を費やしてしまえば、代替案に移行する時間も無くなってしまうということです。
 以上のようなことが書籍、雑誌に掲載されない、映像で解説されない日本で、バス・フィッシングが浸透しているなんて意見は鼻で笑わせてもらえるということです。メディアが初心者なバス・フィッシング業界が、初心者向けに普及活動なんてできるはずがなく、こんな業界に先なんてありません。なぜ普及しないのかといえば、全くバス・フィッシングのことを知らない人に対して、誰もちゃんと教えてあげようという態度を示さないからに他ならないのです。自分が楽しむことと、他人を教えるという立場は全く別物であることを認識しないことには、何も始まらないのです。

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No title

ここで見て「ウォッちず」利用する様になりました☆
感謝♪

No title

毎回内容のある紹介に脱帽です。

いかに効率の良い釣りが出来るか、僕は今ボートが無いので陸っぱり中心ですけど色々考えさせられますね。釣果最優先では無く、今のフィールドでバスはどんな状態なのか、どのようなアプローチが最も効果的なのか、最近は自分なりに深く考えるようにして釣りしてます。

Re: No title

コメントありがとうございます。

FlashPeeeeee〜☆さんへ
 「ウォッちず」使われていたんですね。正直、等深線の入っていない釣り場なら、Google Mapの衛星写真で、土などが薄ら見えるシャローなどが探せたりするので、ツールとして使い分けしたいところですね。また等深線が確認できたとしても、国土地理院の情報データは古い、誤差があるというのも欠点ではあります。
 等深線のある湖沼で釣りをする方々に是非とも推奨してあげてください。それ以前に目をつけるのがカヴァーではなくストラクチャーであると、ストラクチャー・フィッシングを解説しなければならない可能性の方が高いのが困ったところではあります。
 または、どのように使われたのかブログでレポートとして普及運動して頂けると横の広がりができそうな気がします。ただし日本の小さな釣り場という環境で、自分の持ってるスポットを公開することになるわけで、次の釣行でその場所がライン・ブレイクなどで荒れてしまうことも考えられるのが難点です。

きもとっちさんへ
 そのお言葉はありがたく頂戴いたします。
 魚の状況に合わせた狙いというのは、確率思考なんてワードで他の著者との差別化を図っていますが、本当は全く難しい話ではなくて「結んでいるルアーで釣り易い魚だけ狙っていけば一番簡単」というものです。
 日本では、魚の絶対数が減ったのもありますが、ライト・リグに始まり、最近ではフロッグなど、釣りを自ら難しくしていく傾向があります。もちろん難しい釣りで釣った釣果への沸き立つような歓喜があるのも事実です。しかし、時間を浪費してしまうことで結果的に魚に辿り着けないという本末転倒な状況に陥って、釣りを辞めてしまうことを忌避したいわけです。
 加えて、釣り易い魚を探すということが「パターン・フィッシング」の本来の意図でもあるのです。そして釣果を目指しているわけですが、もし釣果が無かったとしても、自分はその釣果を目指すプロセスにも楽しみを見出しているので、釣果が無くても楽しいと思えるわけです。これがどうしても釣りたいからライト・リグに手を出すという思考と、根本的に違う点だと考えています。
 多くのバス・アングラーたちがこのようなプロセスにも楽しみを見出して、釣果が無くたって楽しめるようになれば良いなと思っている次第です。

 色々な可能性を探って、色々と釣行中に考えだし、そして頻繁に結び変えたりするなど手元が常に忙しくなると、それは一歩先に進みたいと思う、意図が芽生え始めた良い兆候だと考えています。
 個人的には、未だかつて誰もしたことがないような工夫も、手元を忙しくしている過程でふと思いつくものなのではないかと、最近意識してちょっとした変化が出せる工夫を考えたりしています。
 自分の最終目標は、全て意識するかしないか、ほとんど無意識で結果的に理論的だったり合理的な釣りができるようになりたいというところにあります。ほとんどのエントリー内容で解説している計算や理論は、そのための再認識、再確認なのです。
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There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
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