スパイク「人間は心臓の鼓動によって生きている。鼓動とは規則的な繰り返し、すなわちリズムのことだ。そう、何をするにしても大切なのはリズムだ。歩くときも、喧嘩するときも、飯を食うときも、愛し合うときも、台詞を言うときも、リズムが重要なんだ。」

 最近、トーナメントにおいて、得意な釣りと勝てる釣りは別物だとかいう論調を見たのですが、それを言っている人たち皆が、結局持ってるのはライトリグという、釣りのスタイルがそもそもブレている、ライトリグ以外のアプローチで釣り続けたことがない人たちが特に言っているという事実に気がつくなどしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 本題の前に、前提として説明しておかなければならないのは、水中に入って人間の目で、カメラでルアーの動きを見たところで、魚眼レンズを通して見ている魚からすれば、それはあくまで人間の目を通してでのみ理解できることでしかありません。そして、それは色の識別にしても、魚眼による視力にしてもそうなのです。水中であろうと空気を通してであろうと、人にルアーがどう見えていようと、バスから見えるルアーは別であると考えるべきなのです。
 そんなことを言うと多くの人が、「魚に聞かないとわからない」といった言い訳で、勉強と分析から逃げるわけですが、そのあたりのデータの有無を調べていくと、しっかりと科学的アプローチがされていて、既に体系化された圧倒的にシンプルな解があったりします。そこから自分の釣りに使えるシンプルな方程式というのは、自分の釣りのスタイルや既知の知識、経験から自分で整理していくことで求めるべきことです。
 つまり何が言いたいのかというと、思い込みが激し過ぎだと思うなら、それらの情報は捨てていくべきだということです。多くの人はここを読むのを辞めてもらった方が、真実をベールに隠されたままであるが故に、たぶん幸せになれるはずです。

 さて、忠告が終わったところで本題のトピックに入りたいと思います。以前色について浅く触れたので、音についても浅く触れておこうと思います。あくまで浅くですから、深く知りたい人はそれなりの努力を要するということです。
 さて、バスには内耳(ナイジ)と側線(ソクセン)という2種類の耳があります。正確には側線ことlateral lineは人で例えると耳ではないのですが、そこは空中と水中の違いがあることを前提に考えるべきなのです。
 その2種類の耳はそれぞれの役割があります。内耳は高周波音を聞くために、側線は低周波音を聞くためにあります。
 水中での高周波音を聞く内耳の機能は、空気の振動と同じように人間が音を聞く機能とさほど変わりがありません。しかし、水は空気の約1000倍の密度があるわけですから、その振動の伝達は空気中のものとは変わってしまいます。
 側線の機能は少々変わり、水の中で動いたもののディスプレイスメント、波動によって動かされた水を感知するものです。人間で言えば、浴槽に入って手で中をかき混ぜれば、空気と水の密度の違いから、その水流をはっきりと感じることができます。しかし、それはあくまで人の感覚であって、皮膚感覚によって感知されています。つまり、魚は鱗という鎧のようなもので体を覆われている中に、側線という形状で、その水の動きを感知しているのです。従って、人の皮膚感覚よりも、側線はより敏感に水の動きを捉えることができるのです。そして、側線のその感覚の鋭さは、水の中で動いた物体の形状を理解することもできるのです。
 さて、水の動きという話なのに、なぜ側線が耳であると言ったのか疑問に思わなかったでしょうか?
 つまり、ディスプレイスメント、水の動きというのは、先に述べたように、低周波音であるということなのです。それは側線より鈍感な人の皮膚感覚でも例えることができます。例えば、スピーカから発生するベース音は、空気の振動として肌で感じることができます。つまり、我々の聞いている音というのは、空気の振動であって、所詮音のほとんどを耳でしか感じることができないものです。しかし、水中での振動は人の聞くような音にもなるし、水の動きにもなるということです。そして側線というのが、ディスプレイスメントという水の動きを考える上で重要な要素であるということです。

 釣りで例えるならば、ソフト・プラスティック・ベイトの釣りであっても、少しでもゆらゆらとたなびけば、微波動、小さなディスプレイスメントを起こせば、それは小さな音としてバスは捉えているということです。そして、側線から感じられるそのベイトの形状に興味を持って近づいてきたとすれば、sight-feeder/サイト・フィーダーと呼ばれる視覚を主体とした捕食者バスは、最後の過程として目で確認し、それを口に入れるのです。
 他にもクランクベイトではウィグルやロールアクションで常に水を動かしているわけですから、それはバスにとって低周波音として側線で感知することができるのです。その側線からプロファイル、形状と全体像を把握することができるわけですから、つまり音がしているからこそバイト、ストライクしやすいものとなるわけです。
 つまり、どんなに静かに釣りをしていると想像したところで、我々アングラーは音を出すことでしか魚を誘うことができないのです。個人的に、一部の人には、そんなことを軽く説明しながら、「つまり、そういった意味で、ワームは小さい音しか出せないからバスに気がついてもらいにくいし、アングラーから積極的に誘えないんだよ。そこを理解しているUSAのアングラーたちはジグにラトルを標準装備にして売っているでしょ?」なんて話をした記憶があります。
 何が言いたいのかというと、一部の想像力が欠ける人や、思い込みが激しい人たちに、はっきりと現れるのが、魚を擬人化して見る、擬人化して考えるのを好み過ぎて、見過ごしている真実があるということです。擬人化して例えることで理解できることもありますが、水中と空気中は全く別物です。擬人化でしか考えることができない、擬人化でしか理解することができないというのは問題であるということです。
 擬人化すると、それはあたかもロマンティックな世界に浸ることができます。その世界は美しいものですが、「目に見える美しさには、必ず陰がある。あそこは美しい棺。」であるように、そう、そこは言い訳や自分の可能性を諦めてしまった人たちの行く末、spirit/魂を売ってしまった人の棺なのです。

 ラトルが無いからサイレント・アプローチなんていうのは、体のいい表現方法であると理解することができたでしょうか。魚は人のように考えませんし、パブロフの犬程度の学習能力しかありませんから、もっと本能的なことでしか生きていません。ルアーなんて、割り箸や丸太から作られていようと、ストライクゾーンに入れられれば何でも釣れるのに、モノが溢れて想像力が欠落した我々にとって、ちょっと勘違いというか思い込みの激しい意見が多過ぎるという偏見があります。
 ディスプレイスメントにしてもラトルにしても説明してしまえば、こんなにもくだらないことなのに、わざわざ難しくして読者に理解させようとしない人たちというのは、情報として切り捨て対象にするべきではないでしょうかということです。

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