「真に純粋な生命の世界は利己的なルールが支配している。そこに人の善悪は関与できない。つまり、もう何者もこの運命を止められないのさ。」

 昨日トップウォーター、それもフロッグに関するエントリーを紹介しましたが、もう1つ引用しておくべき記事があります。それは、よくあるトンデモ理論の1つで、バスがあたかも冬眠するかのような記述をしていることについてです。

The depths of winter - bass under the ice

 冬が近づくにつれて、水温は急激に低下します。北方の湖やリザーバーでは氷ができ始めます。バスはどうするのでしょうか?
冬には、2つのことがバスの習性を決定付けます。1つ目は物理学ー水温と密度です。2つ目は生態学、正確には生理学ーバスの体が環境の変化にどのように反応するのかというものです。
 液体は冷たくなり続けると、その密度を上げます。しかし、水は他にはない独特の特徴をもっています。淡水が32度(0℃)に到達したとき、それは固体に変化し、氷の結晶構造は液体よりも密度が低くなります。つまり浮くのです。事実、水が最も密度は高くなるのは約38°F(3.3℃)です。
 氷が形成されるとき、わずかに密度が高い暖かい水が湖のボトムに沈みます。これは良いことで、もしこれがなければ、全ての湖やリザーバーが寒冷地となってしまい、凍って固体になってしまうことで、水中の生物が生き残ることができなくなります。この小さな、しかし重大な温度の違いは、冬の間にバスがどこで生息するようになるのかを決めます。
 バスは冬に暖かい水を探しますが、彼らの行動圏は限定されています。彼らが暖かい場所を探して1マイル(1.6km)も動くことはほとんどありません。カッラは暖かい水をテリトリーの中で探し、それを知っています。回遊性の高いスモールマウス・バスも冬には小さな領域に行動が制限されます。暖かい水を探す努力が価値あるのはこれだけではありません。
 Physiology/生理学は習性に影響します。冷血動物である魚のmetabolism/代謝は水温によって決まります。何種かのほ乳類とは違い、バスは"hibernate/冬眠"しません。彼らは湖のボトムの泥に穴を掘ることはありませんし、巣穴といったすみかをもありません。彼らはただ(通常より)動かなくなるだけです。生理学者はこれを"quiescent period/休止時間"と呼びます。
 ゆっくりの代謝にもかかわらず、彼らはカロリーを必要とし続け、これは時折の捕食を意味します。バスのように、捕食される魚も冷たい場所から暖かい場所へ移動してくるため、捕食者と獲物は非常に近い距離にいます。
 冬にバスの捕食は、だいたい1週間に1度です。しかし、全てのバスが同じtimetable/時間に食べるわけではありません。つまり、いつも数尾の魚が氷の穴から落ちてきたスプーンやジグを持っていってくれるのです。
 ゆっくりな代謝は氷の下のバスの動きにも影響します。最近のunder-ice telemetry/氷の下の距離測定で、バスはわずかにしか動かないと証明されています。それは最も寒い時期にも同じです。水深の調整で3~5フィート、そして水平方向に50~100ヤード(約45~91m)がこの実験で記録されました。研究者は日中と夜に場所を変えることも示しました。おそらく光の透過率か、餌となる魚の動きによると考えられています。
 他のこれらの調査の興味深い点は、スモールマウス・バスはサイズでグループをつくる傾向にあり、小さな個体は大型の魚よりわずかに深い水深に留まるということです。この習性がなぜなのかは、まだわかっていません。
 送信機の取り付けられたバスはグループになって、暖かい水が近接するような好ましい生息環境の周囲をゆっくりと回って動く傾向がありました。春になって水温が暖まると、それらの魚は、散る前に、しばしばシャローへ向かって、固まって同じ行動をとります。
 結果として、氷の下のバスの習性は、冬に凍らない水域のバスとは異なっています。新しい無線のテレメトリー器具の出現によって、非常に厳しい状況であっても、研究者の技術と熱心さを勇気づけ、解析されたのは、たとえどんなに水の上が厳しくても、bass are bass/バスはバスだということです。

GENE GILLILAND is the assistant chief of fisheries with the Oklahoma Depatment of Wildlife Conservation.

www.bassmaster.com:B.A.S.S. TIMES December 2011;Volume 41 No.12,pp.24


 結局、こんなコーナー誰も読んでいないのだと思いますが、非常に興味深い記事です。氷の下でそれだけ動いているのだから、氷結しない場所で、あたかもバスが冬眠するかのようなことを書いても良いのでしょうかということです。そしてバスの餌釣りをしている人たちに対しても、釣れなくなった言い訳として冬眠なんていうのは、鼻で笑うことができます。つまり、それは釣れる魚を探し出せていない、釣れる魚に対してアプローチできていない、釣りとして負けという状態なわけです。
 しかし、パワーフィッシングでそんな魚を素早く探し出していく作業をするのであれば、大事なことなので何度も言いますが、その過程によって釣りそのものが見違えるように変わり、巧みになっていく非常に大事なことが詰まっているのです。

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No title

お久しぶりです。
バスの生態や習性については、自称バスプロが雑誌にて語っていますが、なんというかファンタジーな内容が多いので、内藤さんのthe answerを見て勉強をしていますが、アメリカでは非常に研究が進んでいるのだと、このブログや内藤さんの話などを聞き、驚かされることばかりです。
個人的に、生態や習性については非常に興味があり、たとえばシーズンをとうして、バスはさまざまな行動パターンをみせてくれますが、大まかなパターンしか知らないのも事実です。
釣りをしながら、バスってどのように動いているんだろう、行動範囲の広さ、水温、気圧、天候、相対的濁度、ベイトフィッシュ、ポジショナル、ノンポジショナル、レジデントバス・・・きりがないですね。

相手をよくを知ることで、非常に効率が良い釣りに近づける上に、釣りをしていて非常に楽しいでしょうね、羨ましい。
『だったら本買って訳して自分で勉強しろよ!!』って突っ込まれそうで怖いですが、このブログでそのような知識を勉強させていただいています。


今回も非常に興味深い内容の記事でした。ありがとうございました。

Re: No title

いつもコメントとご贔屓にして頂きありがとうございます。

 今日も釣り番組で、魚が冬眠するかのような発言を聞いて、ため息まじりに見たところです。
 チップ埋め込んでどれだけ動くかというテレメトリー実験の結果は探したことがあったのですが、具体的な数字に辿り着かなかったので、実験してはいるけれど、研究者間の公開だけで、基本的に我々のような非研究者に、それも無償で簡単には公表はされないだろうなと思っていたことがあったので引用してみました。
 またどこかで引用すると思いますが、KVDがサイドイメージのレクチャーしているyoutubeの動画で、「1尾だけで(サイドイメージの画面に)見える魚は釣りにくいから、多数で群れている、釣りやすい魚を探していく。」という発言があります。
 1尾ごとに個性があるのは、宇宙鯉実験でご存知だと思います。理解すればするほど、キリがないのは確かですが、人の社会学のように、その中から、多数派となる規範というのを鍵にしていくのが大事だと思っています。その規範が今我々が通常使っている(ちゃんとした意味ではまず使われていませんが)シーズナル・パターン、仰られている大まかなパターンだと考えています。
 要はアングラーたちにとって必要なのは、「自分にとって」釣りやすい"majority/多数派の"魚を釣っていくことです。「自分にとって」というのはご存知、シャローカヴァーが得意とか、カヴァーなしのストラクチャーから釣ってこられる自信とかそういうものです。

 学術的なものは正直まず読めないと思います(笑)ちょっと英語が読めても専門用語が多いので結局、辞書やインターネットで調べる回数が増えてスラスラ読めなくなって挫折すると思います。(辞書に無い用語も出てきますが、ネットで訳なしに英語で英語を調べたりと不可能ではないですが)大変根気がいると思います。何度か紹介している『Knowing Bass: The Scientific Approach To Catching More Fish』これでさえ、自分も気合い入れないと最後まで読めなかったのを思い出します(笑)
 論文を拾うというのもやってみたことがありますが、メモだけして、まだ実験からもわかってない部分が多いなど、自分だけに留める程度の知識しか得られなかったことの方が多いです。
http://escholarship.org/uc/search?keyword=largemouth+bass
例えばリンク内の「Shallow-Water Piscivore-Prey Dynamics in California's Sacramento-San Joaquin Delta」カリフォルニアのデルタ地帯の魚の生態の話なんですが、Piscivoreて英和辞書じゃ出ないですよね。本当に暇なときにしか自分も読めないですし、訳なんて何時間かかることやら(笑)タダほど時間というコストを費やすはめになるというのが身にしみて感じます。
 そこでBassmaster発行のB.A.S.S. TIMESは一般誌なので、このように噛み砕いてショートに読ませてくれるのでおススメしているわけです。同じ紙面には、雷魚がinvasive speciesとして扱われたりする記事など北米の現状が垣間見られると思います。
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arb1200

Author:arb1200
There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
Curation which is the definition of my blog.
http://twitter.com/#!/arb12001

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