Kevin VanDamのBassmaster Classic 2011における私見

 つまりKVDは様々な要因を瞬時に察知、整理してスピナーベイトからKVD1.5に変更したわけですが、その答えが最終的に「何となく」となる理由を述べておこうと思います。

 まず普通に考えるとスピナーベイトは3~4フィートのシャロー側のゾーンで最も有効なルアーです。そこからルアーを変更するとなると同じゾーンとスピードを引けるシャロークランクになるのは、まあ「ふつうな」釣り/バスフィッシングができている人ならすぐにでも理解できるところです。
 しかし、なぜスクエアビルのそのerrarticアクションが有効だと考えたのでしょうか? 既に自分が上げたエントリーの中で、KVDがロッドワークを使用していると翻訳した行があります。つまりスピナーベイトにロッドワークを入れてバイトを得たけれど、フックアップしないことを感じてトリプルフックのベイトとしたのではないかと考えられます。また、水温が高かったためにレッドアイシャッド/シンキングのリップレスクランクベイトではなく、フローティングのクランクベイトにしたというのもゾーンがどの程度浅かったのかなどの要素にもよりますが、概ね理解できるかと思われます。もちろんスピードとゾーンを考えた時に、この場合KVDは既にスピナーベイトで最も釣れる、ゾーンとスピードを見つけています。その中で水温が低ければまたゾーンとスピードが変化するためにリップレスクランクが最も適したルアーになるのだとKVDは直感しているわけです。つまり、水温やバスのムード/活性によって、KVDはほぼ完璧にゾーンとスピードの関係をルアーごとに整理して使い分けているという考察ができるのです。もちろんその中で、応用的にスピナーベイトだけれどリップレスクランクのゾーンとスピードでリトリーブすることや、その逆もあり得るといったことを普通にやってのけてしまうのがKVDです。
 またタイド/潮の干満についても、潮止まりだから釣れなかったというのは、自然条件ではなくアングラーのミスとして片付けられてしまうエリートシリーズですから、見苦しい言い訳にしかなりません。そんな中でタイドが上記のルアーを変えさせた要因の一つではないかと自分は考えています。しかし、タイドが上がろうが下がろうが止まろうが、それがバスのムード/活性に影響するのは理解できますが、どうルアーチョイスの理論に絡んでくるかと言う部分です。スピナーベイトをジャークするのと、クランクベイトの不規則な動きでリトリーブしてくるのとKVDの中でどう整理しているのかという部分です。
 さてこうして情報を整理すればするほど、「なぜ?」という疑問に返答しているようで、謎が深まっていくことに気がつくでしょうか。「なぜ?」に「なぜ?」の疑問を重ねていけてしまうのです。KVDが言う「もし同じ条件で水温が低い時だったらリップレスクランクが有効だっただろう」というのは最初から経験ベースなのか、彼が経験して整理した理論ベースでの考察なのかという部分です。"Why?"という質問を重ねれば重ねるほど、自然相手の釣りで、KVDの勘、第六感、五感を研ぎ澄ませているといった部分が露になってきます。その究極的な答えが彼の勘である「何となく」の世界なのだと自分は考えているのです。もちろんそれが導き出された理由は、彼が何時かに得た直接的経験であるのかもしれませんし、単に彼が今までの経験を整理した理論ベースであることは間違いありません。ただ、そのどちらを実際の釣りでどちらを優先的に使うのかと問われても、たぶん誰もが「何となく」こっちの方が良い気がするという結論になるのではないでしょうか。またその「何となく」と言うけれども、それを選択できるのは自分の選択肢に「自信」があるといったことも考えられます。

 大事なことなので何度も言いますが、"よくある言説として「本の勉強より生の経験の方が価値がある」的な話があるけど、その本ってやつは、どっかのすごい頭良い人が何十年か分の勉強と思索と「経験」を詰め込んで書いてるってことにみんな気づいてるのでしょうか。"本より生の経験の方が価値がある的な偏見 というのはKVDのウィニングウェイの記事についても言えると考えています。賞金獲得ベースで見れば間違いなくKVDが世界一バスフィッシングで成功しているわけですから、その記事を読んでKVDの経験を得ようとすることに問題は全く無いと考えています。
 あと「バスに聞けば良い」という言説もなしです。反応やその他の要素を観察するという意味で理解できますが、我々は言語でコミュニケーションが取れる存在です。自分の考えていることや思うことを言葉にできないのだとしたら、それこそ日本語がどうこう言う前にかなり危険なコミュニケーション・クライシスだと思います。

 KVDの言った言葉にそれが経験ベースなのか、経験で得られた情報を整理してつくられた理論ベースで話をしているのかという部分を強調して読んでみると、自分の返答を「何となく」と言わせる、彼の観察力と勘の鋭さが伺えると思われます。ただ、微妙なニュアンスを取るにはやはり多くの人にとって言語的な壁が存在することも事実ですが、それを糧に勉強してみるという理由付けは、バナーにもしていますが、「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」という孔子の言葉通りなのだと思っています。加えるならば、「好きでやってるだけのことに強い意義を見いだせるやつ」はさらにその上を行くような気がする」と説明すれば楽しむ者というのが理解しやすくなるでしょうか。そこで自分の意義ってやつを「バスフィッシングのブラッシュアップ」ということにしていれば少しは役立てるのでしょうか。
 多くの人がKVDの釣り方を「どうして勝ったの?」なんていう一言で終わらせず、一歩進んで考えてコミュニケーションが取れる世界ってのは、もっと面白い世界だと思いませんか? 少なからず自分はそう信じています。

tag : KVD

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There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
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