ろっどてぃっぷ

 糸張りテーパーと糸フケテーパーに関して、ショートロッド、ロッドワーク用ロッドに重点を置いてロッドティップとバットの関連性について記述しておこうと思います。以前に少しだけ解説したことがあります。
 ほとんどのロッドが以下のようなロッドティップの長さを持っており、長さに従いファースト、モデレートといった名前が付けられていると思います。それをエルモ的な分け方として、糸張りテーパーと糸フケテーパーといった名前も紹介しました。
rod_tip

 個人的な指標としては曲げてみてガイド何個目か確認しておき、両手を開いて大体何cmぐらいかを計測します。自分は両手を限界まで開いて小指から小指までで44cmあると知っているので、これでどこに行っても誰に聞かなくとも糸張りか糸フケかテーパーかがわかるようにしています。そもそもロッドのテーパーが2種類だということ自体それほど知られていませんから聞いても無駄的な偏見があります。
 また、ショートロッドでモデレートテーパーと表記されていてもその短さ故に6ftロッドと全く同じ長さのティップを持った糸フケテーパーであることも珍しくありません。実際にモデレートファーストテーパー表記で同じ5ft6inのロッドでも約40cmと約57cmティップがあるものもあり、メーカーによって変わることも知っておいた方が良いと思います。表記として見れば、ロッドに占める割合からすると確かに5ft6inでティップが40cm程度あればモデレートファースト表記でもそれほど間違いはないと思います。しかし、エルモ的分別法を使用すると前者は糸フケテーパー、後者は糸張りテーパーと言うことができます。表記で出てしまった誤差ではなく釣り方によって使い分けられるという部分がこの分け方の一番言い得て妙な部分です。逆に言えば、それらを理解しているアングラーの検証が必要だとも言えます。
 図解では長さがあればティップとバットの両方を持たせて、ルアーの操作性と魚とのやり取りを有利にすることができます。しかし、ショートロッドはその短さ故にバットかティップのどちらかを犠牲にしなければなりません。ここで「じゃあロングロッドを使用すれば良い」的な意見はロッドワークの釣りをやったことが無いのだと見なされるだけで不毛なやり取りが続くだけです。ショートロッドほど細かなルアーアクションの演出できるため、そういったルアーへギヴンアクションを入れて釣りたい場合の必須条件となります。
rod_tip2

 極端な図解にしていますが、言いたいことはこのようなことです。トゥイッチングやジャーキングロッドでロッドを戻す間合いを作ってくれるティップを持たせていけばバットが無くなるし、魚のやり取りを有利にしたいがためにバットを持たせておけばティップがなくなっていきます。釣り込んでいった中でその間を取ったロッドが完成するのだと思いますが、ヒロ内藤さん以外のコマーシャルアングラーがロッドワークの釣りをやり込んでいる様子が伺えないことから、既製品の中から選択するしかありません。さらにはそのヒロイズムですらそれらの釣りが多くのアングラーに理解されることがないことから廃盤となっています。
 またティップがそれほどないロッドやロングロッドでもアングラーのスキルでロッドの戻しを早くして対応していくという解決方法もあります。しかし、ある程度の経験が必要であるため基礎をつくるという段階では役に立ちません。しかし、ロングロッドという解決方法はJim Bitterの身長が6'4"あったにも関わらず5ft半のロッドを使っていたことからもあまり正解に近いとは言えません。ヒロ内藤さんも「人はロッドを振る時の快適な振り幅というのがあって、それを狭くしていかなければいけないとなると疲れるんですね。」といった理由で6ft以内のロッドをロッドワークの釣りに使用しています。内藤さんの中で最も汎用性が高いロッドはボートに搭載しているロッドの本数が多かったことからも5.8ftのカプリコーンとなるようです。このロッドは張りがあることで、使えるルアーがザラスプークからジャークワームと幅広いウェイトを使えることがその理由なのだと解釈しています。
 そのような要望を叶えた、ある程度ティップが入ってくれることで糸フケを作るためにロッドを戻すまでの時差・タメを作ってくれ、バットもしっかりあって魚とのやり取りを楽にしてくれるロッドがいずれ制作されることを願います。
 しかし、現状での選択肢として上記の条件と購入できることといった要素を踏まえた最も解に近いのは、6ftロッドということになっています。5ft半/5ft6inのロッドは絶滅状態でなかなか店頭でも見かけませんし、6ftが現状で手に入れられる可能性が最も高く、ロッドの弾性率のラインナップも揃っていることによるものです。個人的には5ft半のロッドであるからこそできる、5段引きをすることになったとしてもまだ快適であったり、魚が追って来て目に見える場所まで引いてしまってもなんとか数回アクションさせられる、ギヴンアクションを最も多様に組み合わせていけるなどのことから推奨したいところです。しかし、バットはロングロッドと比較しても無いので、アングラーが腕と手首を利用して魚を寄せるダイレクト感を楽しいとするか苦とするかは人によるかもしれません。
 加えて、糸フケテーパーでのジャーキングはキレを出すのも殺すのも最も多様な種類のギヴンアクションをアングラーがつくりだせますが、糸張りテーパーでジャーキングするとキレではない少し違ったギヴンアクションが得られます。多くのロッドを使い分けるというのは、同じロッドの振り方でも違うギヴンアクションが出せるので、アングラーとしてはロッドを持ち替えるだけでそのアクションも変えられるとなれば、それだけ細かな点に注意しなくて良いことから快適に釣りが行えるのが利点です。欠点と言えばコストがかかる、どの動きがその日の解に最も近いのかわからなくなってくるといったところでしょうか。
 1種類のルアーを似たような弾性率のロッドのテーパーで使い分けることを前提として話をしていますが、http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-92.html ここにあるような、個人的に見やすくして載せたコピーの表を例にすると、弾性率だけで見ても特に6インチ近いジャークベイトのARCやゾーンが深いADRB,ASDRBなどではその使用感が大きく変わっていることがわかると思います。実際はそれに加えてテーパーも微妙に違うので、ロッドワークの釣りはハマれば技術面だけでなく道具でも面白い部分がまだまだ存在するのです。
 このレベルでプロアングラーやコマーシャルアングラーが製造メーカーと製品を詰めていけばもっと本質的に/クオリティーの高い道具が生まれるのではないでしょうか。
 アドバンスドアングラーを目指す人がまず最初にやるべきことは、基準となるロッドを持っておくこと、そのロッドがどのようなテーパーや特性を持っているのか理解しておくことです。そこから様々な応用を選択していった方が選択を迫られた時に、既に基礎的な考え方を持っているはずなので何が必要なのか迷わなくて済むはずです。
 自分の指標はティップの長さを指で計測できるようにしておくことですが、振った時の感触も覚えておくのも弾性率の違うものを購入する際の指標になります。実際、バスプロショップスなど行くと色々と触り過ぎて基準のロッドの弾性率がどこだったかわからなくなってしまうことが多いので、基準のロッドをすぐに触れるように飛行機に載せてでも持っていくべきです。自分は持ってこなかったことによって、完全に基準の弾性率の感触を忘れてしまいどれが基準かさっぱりわからなくなってしまいました。店内に持っているロッドが偶然にでもあれば良いですが、在庫切れやウェブショップに置いてあって店内に置かない商品など色々とあるのでやはり手元に基準は持っておくべきだとの経験です。
 付け加えるとすれば、これらの構造を知っておいて初めて、次にガイドの重さで振り心地が変わったり変更して自分好みにしていった方が失敗が少ないのではないかという個人的見解を持っています。
 たかがロッド1本でエントリーもこれぐらい書くと、どこぞの秘密/シークレットに引っかからないでもない気がしますが、1本ロッドを購入するのに悩んだり、手助けする面白さの一端を引き出せれば良いと思っています。

 あえて語っていきたい濃い内容ほど週末でなく、平日にやっておいた方がスルーされやすいという実験も兼ねています。

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Private comment

おはようございます。病み上がり?のばんぱくです

今回のお題ですが、うーん、果たして日本のバスアングラーでプロを含めてここまで考えてロッドを選択し、購入している人たちが何人いるか甚だ疑問です
雑誌を中心とした釣りメディアでも、このような観点から書かれた記事って少なくとも自分は読んだ覚えがないです
もうちょっと突っ込んだことも書こうかと思ったのですが、体調が万全でないためか、イマイチ頭が回らないため、今回はこの辺で(笑)

貴兄も風邪やインフルエンザには、くれぐれも用心して下さい

Re: No title

 お大事になさってください。

 自分も確かにこんなこと読んだ記憶がありませんね。言語化とかイラスト化しておくことって伝えるというコミュニケーションの中では大事なんだと思ってエントリーにしています。
 ツッコミはいつでも歓迎していますので、回復してからお願いしますね。

 なんとなく自分も解説しきれた感がなくモヤモヤがあります。
 メーカーはティップの長さを対比や比率的に名付けますが、ユーザからするとcm単位でどれぐらいあるかという方が使い分けられます。ただし、その場合に糸張りと糸フケというしっかりとした基準ロッドを持っていないと、どれがどうなのか使い分けすらままならなくなってくるのではないかという部分が欠点ですね。
 実際、cmという長さ絶対値でいくと糸張りと糸フケテーパーの中間というモノが(ガイドの個数と配置にもよりますが)存在するわけで、その辺りは考え出すとかなり深みに入ることになります。この辺りを詰めて解説しても結局好みの問題になってしまうのでエントリーにはしていません。
 やはり基本は糸張りテーパーと糸フケテーパーの2種類を知っておくことからといったところです。
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Author:arb1200
There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
Curation which is the definition of my blog.
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