Every man is the architect of his own fortune

 たまには無駄な文化に関わる話でもしてみましょう。2つ前のエントリーで"Art is long; life is short; opportunity is fleeting; judgement is difficult; experience is deceitful."とタイトルにしたわけですが、これはヒポクラテスが残したものの訳の内の1つです。原文はギリシャ語、時は古代ギリシャ時代です。日本語訳の1つには「人生は短く、技芸は長い。機会は逃げやすく、実験は危険で、判断は難しい。」となります。つまり、"art"というのは、たぶん日本で最も一般的に認識される「芸術」という訳ではないということです。これにひっかけてRick Clunnの言う"Art of Angling"の"art"を考えて欲しいという意味なわけですが、解説しなければ誰にもワカラナイという偏見があります。
 英語として表現する際に"art"となるのですが、これはギリシャ語→ラテン語→英語というプロセスによって生まれたちょっとした誤解のようなものです。ヒポクラテスの思考背景を考えると、本来の意味で、医療技術のことを指しているわけです。しかし、ここであえてRick Clunnの言う"Art of Angling"に話題を戻してみましょう。何か見えてこないでしょうか。英語の"art"が日本語で最もつながりやすい「芸術」を意味していないことについてです。
 もう一つの情報を追加しておきましょう。"art"には「人工、人為」という意味があります。そこから、大学の学問としての「一般教育、人文科学」という意味もあります。つまり、釣りで見たときに自然相手であるにも関わらず、Rick Clunnはあくまで「自然科学」ではなく「人文科学」で見ているということになるわけです。
 さて、釣り人の言い訳の一つとして「魚に聞かないとわからない」などという、実験・実証する気すらない態度を平然と言うショーモナイ連中がいるわけですが、彼らに今回の意味での"art"があるのでしょうか。「ルアー・デザイナーの心意気」なんていう言葉を当ブログでも使ったことがあるのですが、それこそが"art"です。あくまで釣りというものを人が考えるときには、自然相手であったとしても、ヒポクラテスが医療技術について言ったように、あくまで自ら学び続けなければならない、学び続けていたとしても人生の長さからして全く足りないということなのです。そんな"art"を楽しむ者たちに対して「魚に聞いてみなければわからない」などという言葉で片付けようなどという態度は失礼だということです。この言葉を使った瞬間に、その人には"art"が無いこと、または「自分が無い」単なるミーハーであるということが伺える一文であるということです。どうして誰も「じゃあ魚に聞けばいいじゃない。聞いてきてよ。反応がある・なしでわかるでしょ?」とツッコミを入れないのか甚だ疑問だということでもあります。
 このようにヒポクラテスは基本的に医療技術関係の思考背景から"Art is long; life is short; opportunity is fleeting; judgement is difficult; experience is deceitful."と言ったわけですが、同じように習得に時間がかかったりすることに対しても、全くそのまま理論通りであるからこそここまで語り継がれているわけです。つまり、Rick Clunnの言う"Art of Angling"を語り継がないということが、彼にニックネームを付けるだけの紹介という態度が、どれだけ馬鹿げているのか反省するべきであるということです。大事なことなので何度でも言いますが、中身がない、"art"がない連中というのは、概ねRick Clunnの"art"について何も語らないということです。語り継ぐべきはニックネームではなく"art"の方だということです。
 たかだか"art"という一言ですが、"Art of Angling"の意味を知ろうとしたときに、考えさせられるものがあるのではないでしょうか。


Rick Clunn関連
http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-385.html
http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-384.html
http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-268.html
http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-267.html
http://bassanglerspirit.blog127.fc2.com/blog-entry-422.html
 こうして見ると、Rick Clunnの"art"がいかに人為的にし過ぎないということを目的としているか、つまり西洋的な思想背景による侵略的なものではなく、むしろ日本的な自然との調和も目的としているということです。短絡的に合理主義なんて言われますが、Rick Clunnに関しては、“I’m hoping not to do terrible here; bed fishing’s not my cup of tea.”と言っているように自然との兼ね合いの上での合理主義を目指しているということです。語り継ぐべきはどのルアーが釣れるとか、どのロッドやリールが良いかなんてショーモナイ話題ではなく、Rick Clunnの"art"にあるという主張を結語とします。

Haste makes waste

 ロッド・レングスについて、キャスティングの精度もないのに、なぜロング・ロッドを使いたがるのか意味がわからないと普段から申し上げているわけですが、そんなロング・ロッドを使用するユーザであればあるほどその利点を明確に、明白に、科学的に説明できる人なんて存在しないという偏見があります。
http://bassblaster.bassgold.com/science-clarifying-the-advantages-of-long-rods
 リンク先のイラストを見ても理解できないとしたら、小学校の理科と中学の数学の計算式という基礎知識さえ記憶できていないということです。
 その方程式と問題は探せば以下のリンクのようなものがいくらでも探せます。
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/math/nhirei2.htm

 さて最初のリンク先が典型的な手法を使用しているので紹介しておこうと思います。
 まず、タイトルが"Clarifying the Advantages of Long Rods",「ロング・ロッドの利点についての解明」となっています。
 最初の一文が当ブログと全く同じような手法を用いて「ロング・ロッドの利点」が語られることに対しての個人的不満が述べられています。

 カタログや記事を読んだり、プロ・アングラーのインタビューを聞けば、彼らが最初に言う7'以上のロッドの利点は、より大きなleverage/てこの作用・力が得られることだと言います。
 しかし、必ずしもそうではありません。

 ここからてこの原理について、イラスト付きで解説しています。つまり、ロング・ロッドほどアングラー側がmore effort/より大きな力を加えなければleverageが得られないということを説明しているわけです。言い方を変えると、ロング・ロッドほどアングラー側に、アングラーの腕にトルクという負担がかかるということです。
http://www.enchantedlearning.com/physics/machines/Levers.shtml
 ついでに"class 3 lever"というのはこのリンク先の"Type 3 lever",「第3種てこ」のことです。動くイラスト付きのためよく理解できると思われます。余談ですが、知っていることを英語で読むと以外とすんなり読めたりします。

 これはソルト・ウォーター・アングラーたちが、巨大魚と格闘し海底から引き上げてくるために、5'以下の短いstand-upロッドを使用するのと同じ原理です。そこに大きなleverageが生まれるためです。再び問題提起してみましょう。もし[ショート・ロッドに]more leverageがないとしたら、なぜそれらを使用するのでしょうか?

 例題を用いてショート・ロッドの利点を説いています。

 しかし、引き上げるためにより大きな力が必要ですが、第3種てこはload/作用点を移動させる速度を上げるために役立ちます。ただし、その能力を得るためには力の犠牲が出ます。ロング・ロッドはロング・キャストすることができます。ロング・ロッドはより多くのラインを動かすことができることからフッキングを素早く行えます。より多くのラインを素早く動かせるということは、あなたが魚に圧力をかけ続けられるということです。ロング・ロッドは、あなたのフィッシング・ラインにかかる力をその長さと多くのガイドにより緩和することができることからラインが切れることを減らします。もちろん、より多くのラインを動かせるということは、魚をより長い距離で移動させることができるということです。ただし、短いロッドを使ったときよりも、より大きな力をあなたが与えなければなりません。

 このように非常にわかりやすい逆説、ショート・ロッドの方が有利であることを説明することで「ロング・ロッドの利点」を明白にしています。このように日本で利点を語るときにはどちらかを勝者にしなければ気が済まないのか、このような巧みな逆説による比較論から利点を明確にすることはほとんどありません。書き手側の工夫の一つですが、読む側もこれらの手法を覚えておくと理解しやすくなるかもしれません。
 いずれにしても結論はどちらかが必要で不要とかいった勝者と敗者の視点ではありません。あくまで両方がツールとして必要であるということです。




References
http://bassblaster.bassgold.com/science-clarifying-the-advantages-of-long-rods
http://fishingelmo.blog.ocn.ne.jp/americanlure/2012/12/post_8d95-1.html

p.195

 このようにロング・ロッドの利点を明白にしているわけですが、ショート・ロッドほどフッキングを正しく行わなければならないということが理解できます。これはロング・ロッドで自分のスキル不足を見て見ぬ振りしている人たちが世間にはたくさん存在しているという偏見を生む素材であるということです。
 そしてロッドの長さによってラインを動かせる距離が変わるという理解は、どんなルアーを使用しているにしてもロッドのストロークでリトリーブした際にどれだけ移動したのか把握しておく必要性があるという基準づくりになくてはならないものです。つまり何が言いたいのかというと、ロング・ロッドを使用してロッド・ストロークでルアーを動かしているものの、狙っているスポットからルアーを簡単に外してしまっているにも関わらず、ピックアップもせずに延々と釣り続けてしまう態度の人たちで溢れかえっているという偏見があるということです。ロング・ロッドを使用すればするほど、わずかにロッドでルアーを引っ張っただけでライン・テンションと相まって軽く1m以上動いてしまうということです。ボトムに何かあるのか探す作業中であれば良いですが、魚の居場所が絞れないロッド・ストロークでのリトリーブなど意味がないということです。
 逆に言えば、ショート・ロッドでもきっち釣りができるという人は全てにおいて優れていると言えるわけです。Bill Danceにしても、Kevin VanDamにしても6ft以内といったショート・ロッドを使ってきたアングラーたちのキャストから魚を掛けて取り込むまでの一連の動作に無駄がないことを見ても、彼らにはそういった自分のスキル・経験があるのです。今、BassmasterやFLWのプロ連中の流行がロング・ロッドであったとしても、彼らにはそれを扱いきれるだけのショート・ロッドでの経験があるわけです。そのショート・ロッドを使ってこなかった近頃のプロを見れば、さらに日本人を見ても、キャスティングやフッキングが下手なのが一目瞭然です。我々は、"Haste makes waste",焦ったところでスキル、経験が積めるわけではないことをもっとよく考えるべきではないでしょうか。

Art is long; life is short; opportunity is fleeting; judgement is difficult; experience is deceitful.

 当ブログではしょーもない連中除けにRick Clunnを神様呼ばわりする連中を馬鹿にしているわけですが、事実Rick Clunnを神様呼ばわりする連中に限って彼について深く言及することが一切無い、そのニックネーム一言で済ませているということです。当ブログで何度か言っているからか、ショーモナイ連中の中の一部を伝って彼を神様呼ばわりすることにブレーキがかかっているのではないかという偏見もあります。そもそもニュアンスとして神様呼ばわりしなくなったということは少なからず書き手に自覚があるわけですから手に負えないあくどい態度であることは説明しなくても理解したいところです。エンドユーザを騙そうとする連中というのは本当に手を変え品を変え我々にプレゼンテーションし続けてきます。
 そもそもClunnについて日本語で触れたことのあるブログは、当ブログだけではないのかという偏見すらあります。当著者は、ショーモナイ連中向けにミスリーディングによってRick Clunnを大したことないとか馬鹿にし始めるという前述の罠を仕掛けたわけですが、当方の態度としては"I deeply respect Rick Clunn"であることに間違いありません。罠の意味を説明したとして、いずれにしてもショーモナイ連中がRick Clunnのcleverness/賢さについて語れるはずがありませんから、書き手がショーモナイか否かという指標としては生き続けています。


 さてブックマーク数減少に取りかかることにしましょう。Kevin VanDamに受け継がれるRick Clunnの思想についてです。
http://bassblaster.bassgold.com/clunn-kvd-roland

 Rick Clunnから学んだことは、スポットをどのような方法で徹底的に釣りをするべきか、バスをバイトさせるかということです。Clunnは私に、もしバスが岬や何かストラクチャーに絡むブッシュに居ると信じているならば、あなたはシャロー・ウォーターにあるストラクチャーの浅い側と深い側の両方を釣るべきだということを見せてくれました。
 もしバイトが得られないようであれば、バスがそこに居ないと信じるまで、またはバスがあなたのルアーにバイトしてくるまで、ルアーを変更して釣り続けることをClunnは提案します。


http://www.strikeking.com/journal/00019/2.php

 前提として魚がどこにいるのか目星をつける、狙いを定める、原文では"believe"という動詞が使用され、とにかく魚がどこに居るのか自ら基準を持って釣り始めなければならないということです。
 そこからブッシュというカヴァーについて言及しているものの、あくまでカヴァーを基準にするのではなく、ストラクチャー・地形の変化・水深の変化を基軸とした上でカヴァーを分析し、キャストしていくスポットを絞り込んでいます。
 そして、原文では"until you believed a bass wasn't there"と、魚がそこにいないと自分が考えるまで、見切るまでルアーを変更してそのプライム・スポットを釣るべきだというものです。これは某エルモプロスタッフも同じことをしています。魚がそこに居ると一見してわかるスポットに対しては「ロール・キャストを何度も(もちろんクリア・ウォーターではキャストする場所を散らしながら)、ボート・ポジションを変更しながら、ロール・キャストを繰り返し、プライム・スポットを絞っていって、最後はピッチングになる。」と言います。ちゃんと釣りをしている人の話というのはこのように面白いもので、Rick Clunnの思想を知らなくても全く同じ思想に行きつくわけです。そしてそれは直接学んだKVDも重要だと考える思想であるということです。

 ちょっと行き過ぎた、わかる人にしかわかってもらえない内容となったので、もう少し基本に忠実な話に戻しましょう。基準を持つことが重要だと、直近のエントリーで何度もお伝えしているわけですが、一体スポットに対してキャストを何度繰り返せば、あなたはそのスポットを見切るでしょうか。もちろんスポットの規模によるわけですが、このような例が前述のリンク先にあります。

 私はRoland Martinがガイドしていたときの古い話を思い出します。彼は顧客にバスがストラクチャーの一部にバスが居て、そこへキャストすると話しました。何度かキャストした後、顧客があきらめてしまっていたことから、Rolandは駆り立てるようにさらにその場所へキャストしました。
 Rolandはロッドを持ち、そのストラクチャーへ30回のキャストを繰り返しました。そして魚をバイトさせたのです。(ルアーはバズベイトだったと記憶しています。)

http://bassblaster.bassgold.com/clunn-kvd-roland

 ほぼ間違いないという確信を持っているということでもあります。魚の居場所について、英語で言う"probably","likely"を超えて"almost certainly"とでも言うべき90%以上の確信があるかどうかということです。そこまで釣り場で自信の持てる場所を絞り込めるのかどうかというスキル、経験や知識の問題となるわけですが、そういった場所が絞り込めない限り、1スポットへ何度キャスティングを繰り返しても無駄だとも言えます。大事なことなので何度でも言っていることですが、キャスティングの回数そのものに意味があるのではなく、魚ありきで考察しているということが重要なのです。そしてこの場合、魚の居場所に確信を持てるかどうかということになります。
 魚の居場所に確信があるのにバイトがなければ、Rick Clunnの思想に戻り、ルアーを変更して釣るわけですが、そこから先の問題も何度も言っていることと同じです。自分の基準、自分の手札として何種類のルアーをそのスポットで使い切れるのかということです。物理的に釣ることが不可能な手札もあれば、アングラー側の能力的な問題で使えない手札もあります。その中で自分が一体どれだけの種類の手数を打てるのかという問題であるということは、すなわち自分が普段から基準を持っているのか否か、自分が能力的にやり切れる釣りが何種類あるのか知りながら釣りをしているのか否かがはっきりと露呈するということです。
 いずれにしても「ここに魚が居なければおかしい」という場所を釣り場全体から探せるかどうかということが基本となります。そこから初めてキャスティングの精度、ルアーなどが出てくるわけです。一体何が言いたいのかというと、多くの人たちが考える釣りというのはおおよそ考察する順序が逆か、滅茶苦茶だということです。

 そんなわけで某エルモプロスタッフとの2時間弱程度の話からトピックを拾い上げ、直近の全く違う趣の3エントリーが成立してしまうというのも自分が物書きである証左でしょうか。
Profile

arb1200

Author:arb1200
There are main contents.KVD;Kevin VanDam,He is a one of my angling hero.I translate his article in Japanese.Also BASSMASTER Magazine and BASS Elite series pros info too.
Curation which is the definition of my blog.
http://twitter.com/#!/arb12001

Latest journals
Latest comments
Monthly archive
Category
Latest trackbacks
Favorite
ジャークベイトの基礎/定番 ARB
定番2 Long A 14A
BOMBER ボーマー Long"A" ロングA B14A

BOMBER ボーマー Long"A" ロングA B14A
価格:820円(税込、送料別)

 もっとも安定したアクションを生みながら、もっとも頑丈に作られているロングA。  ARCについて「多くのバスプロ達が求めたのはゾーンが深い方のルアーだったため、リップをディープダイバーのものにしてあります。」ヒロ内藤



Test ad
Mail form

Name:
Mail address:
Subject:
Body:

Poll Question
Link
Reference
Favorite 2
Display RSS link.
Friend request form

Want to be friends with this user.

Favorite 4